2024.06.16
カテゴリ:セミナー
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シニアが利用できる給付金とは?医療費から生活支援まで詳しく紹介高齢化が進む日本社会において、シニアの方々が安心して暮らせるよう様々な支援制度が用意されています。しかし、制度の存在を知らず、支援を受けられずにいる方も多くいるのも事実です。
本記事では、医療費から生活支援まで、シニアの方々に役立つ主要な給付金や補助金について詳しく解説します。経済的な不安を抱えているシニアの方は、ぜひ一読いただき、利用可能な制度を見つけてみてください。
シニア向けの主な給付金や補助金の種類
シニア向けの主な給付金や補助金には、次のような種類があります。
- 年金生活者支援給付金
- 高齢者住宅改修費用助成制度
- 高年齢雇用継続基本給付金
- 高年齢再就職給付金
- 再就職手当
- 特定入所者介護サービス費
- 高額介護サービス費
- 高額療養費制度
- 高額医療・高額介護合算療養費制度
それがどのようなものか、概要を紹介します。
年金生活者支援給付金
年金生活者支援給付金は、年金収入だけでは生活が苦しい低所得のシニアに対して、経済的な支援を行う公的給付金です。
具体的には、65歳以上で老齢基礎年金を受給している方のうち、所得が一定水準以下の場合、月額5,000円程度の給付金を受け取ることができます。この給付金を受けることで、最低限の生活費を賄うことができます。
給付金を受け取るには、お住まいの市区町村の年金事務所に年金生活者支援給付金請求書を提出しなければなりません。この制度を利用することで、年金収入だけでは生活が厳しいシニアの方々の生活を経済的に支援し、最低限の生活水準を守ることができます。
※参考:年金生活者支援給付金|厚生労働省
高齢者住宅改修費用助成制度
シニアが安心して自宅で生活を続けられるよう、政府は「高齢者住宅改修費用助成制度」を設けています。この制度は、自宅をバリアフリー化するための改修工事の費用を一部補助するものです。
具体的には、段差の解消、手すりの設置、滑りにくい床材の使用など、自宅の移動をスムーズにするための工事費用が助成の対象となります。こうした改修工事を行えば、シニアが長年住み慣れた自宅で安全に生活し続けられるようになります。この助成制度を利用するには、お住まいの市区町村の窓口で、申請書や住宅改修理由書などの提出が必要です。書類の審査が通れば、工事費用の一部が補助金として支給されます。
この制度の活用により、シニアの方々が住み慣れた自宅で安心して過ごせる環境の整備が可能です。
※参考:高齢者住宅改修費用助成制度|厚生労働省
高年齢雇用継続基本給付金
高年齢雇用継続基本給付金は、企業がシニアを継続して雇用するインセンティブを与える制度です。シニアが定年後も就労を続けられる環境を整備することは、社会全体の活力を維持する上で重要です。
具体的には、60歳以上のシニアが定年延長や再雇用制度を利用して働き続ける場合、賃金の一部が給付金として支給されます。企業はハローワークに必要書類を提出し、申請を行う必要があります。
※参考:高年齢雇用継続基本給付金|ハローワーク
高年齢再就職給付金
シニアが新しい職場へ再就職する際の経済的負担を軽減するため、「高年齢再就職給付金」という支援制度が設けられています。
具体的には、再就職先の賃金が前職よりも低い場合、その賃金の差額の一部が給付金として支給されます。つまり、収入が減ることによる経済的なダメージが、この給付金により和らげられるのです。
給付金を受け取るには、ハローワークで手続きを行う必要があります。再就職が決まった時点で、すぐにハローワークへ申請を行いましょう。
※参考:高年齢再就職給付金|ハローワーク
再就職手当
失業中のシニアが新しい仕事を見つけた場合、「再就職手当」の受け取りが可能です。
具体的には、失業給付を受給している間に再就職が決まると、残りの失業給付の一部が一時金として支給されます。この一時金が「再就職手当」にあたります。つまり、再就職したことで得られる経済的なメリットが与えられるのです。
再就職手当を受け取るには、ハローワークで申請手続きを行う必要があります。再就職が決まった時点で、すぐに申請をすることが大切です。
※参考:再就職手当|ハローワーク
特定入所者介護サービス費
介護が必要になったシニアが、特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護施設に入所する場合、入所費用が高額になることがあります。その負担を軽減するのが「特定入所者介護サービス費」という制度の制度です。この制度では、施設利用にかかる費用の一部が公的に補助されます。
高額な介護施設の利用料を軽減することで、シニアが経済的な心配をすることなく、適切な介護サービスを受けられるようになります。介護が必要な状態でも、質の高いサービスを受けられる環境が整備されているのです。
この制度の利用を希望する場合は、お住まいの市区町村の福祉担当窓口で申請手続きを行う必要があります。入所費用の負担軽減を受けたい方は、積極的に手続きを行いましょう。
※参考:特定入所者介護サービス費|厚生労働省
高額介護サービス費
介護サービスの利用料が高額になった場合、その費用を一部補助するのが「高額介護サービス費」の制度です。具体的には、1ヶ月の介護サービス利用料が一定額を超えた分について、その超過分が補助金として支給されます。たとえば、施設入所の費用が高額になった場合などに適用されます。
この補助金を受けるには、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口で申請手続きが必要です。
※参考:高額介護サービス費|厚生労働省
高額療養費制度
高額療養費制度は、1ヶ月の医療費の自己負担額が高額になった場合に、その一部を公的に助成する制度です。シニアの方々にとって、高額な医療費がかさむと家計を圧迫してしまう可能性があります。この制度は、そうした家計への負担を軽減する役割を果たすのです。
具体的には、1ヶ月の医療費の自己負担額が一定の基準額を超えた場合、その超過分について助成金が支給されます。高額な医療費がかかった分を一部受け戻すことができます。
この助成金を受けるには、利用している医療保険への申請手続きが必要です。
※参考:高額療養費制度|厚生労働省
高額医療・高額介護合算療養費制度
高額な医療費と介護費の双方が家計を圧迫することのないよう、「高額医療・高額介護合算療養費制度」が設けられています。この制度は、1年間の医療費と介護費の合算額が高額になった場合に、その一部を公的に助成するものです。具体的には、1年間の医療費と介護費を合算した金額が一定の基準を超えた場合、その超過分について助成金が支給されます。高額な出費となった分を一部受け戻すことができます。
この助成金を受け取るには、利用している医療保険への申請手続きが必要です。
医療と介護の二重の費用負担が家計を直撃しないよう、この制度がシニアを支援します。制度を上手く活用することで、シニアも安心して必要な医療や介護サービスを受けられるようになるのです。
※参考:高額医療・高額介護合算療養費制度|厚生労働省
シニア向けの給付金を利用する際の注意点
シニア向けの給付金を利用する際には、次のような点に注意しましょう。それぞれ、詳しく解説します。
- ほとんどの給付金は申請が必要
- 併用できない給付金もある
- 地方自治体で独自に実施している給付金やサポートもチェックする
ほとんどの給付金は申請が必要
給付金を受け取るためには、ほとんどの場合で申請手続きが必要になります。給付金は自動的に支給されるものではありません。
申請には、所定の申請書類や所得証明書などの必要書類を用意し、市区町村の役所や担当窓口で手続きを行います。
待っているだけでは給付されないため、自分で情報を収集し申請の手続きを行いましょう。
併用できない給付金もある
一部の給付金については、他の給付金と併用できないケースがあります。複数の給付金制度を利用する際は、併用ルールに注意が必要です。
例えば、高年齢雇用継続基本給付金と高年齢再就職給付金は同時に受給することができません。給付金の種類によっては、選択を求められる場合があります。
申請時には、それぞれの給付金の併用ルールをよく確認し、適切に手続きを行うことが重要です。ルールを無視して複数の給付金を不正に受給した場合、給付金の返還を求められる可能性があります。
地方自治体で独自に実施している給付金やサポートもチェックする
国が実施している給付金制度以外にも、地方自治体が独自にシニア向けの給付金やサポートを用意している場合があります。こうした制度も積極的に活用しましょう。
例えば、補聴器購入費の一部助成やシニア向けの緊急生活支援金など、地域におけるシニア支援メニューがあります。自分の住んでいる自治体でどのような支援が行われているか確認しておくと、必要な時に活用できます。
給付金の受給を検討する際は、国の制度だけでなく、居住する地方自治体の独自支援制度も確認し、可能な限り利用できるようにしましょう。制度を上手に組み合わせることで、高齢期の生活をより良い形で支えることができます。
上手に給付金を活用しよう
シニアが利用できる給付金は数多くあります。まずは、自分がどの給付金を利用できるか確認してみましょう。すぐに利用しないものであっても、覚えておくと将来役に立つこともあります。
給付金を利用するためには、ほとんどの場合自分で調べて申請しなければなりません。必要に応じて申請できるよう、給付金について知っておきましょう。