2022.07.15 法務/労務管理/規制 運転手を雇う4つのメリットとは?自社採用と外部委託の費用相場も解説
役員の移動手段としてや、施設の利用者の送迎など、多くの場面で運転手を雇うことがあります。本記事では、企業が運転手を雇うメリットや理由や雇用の種類、費用相場について解説します。最後まで読めば、雇い方の種類によるメリットやデメリットもわかりますので、運転手を雇おうと考えている方はぜひご覧ください。
企業が運転手を雇うメリット
企業が運転手を雇う理由はさまざまですが、ここでは、企業が運転手を雇うメリットを4つご紹介します。
- 1.時間や手間が省ける
- 2.料金が安くなるケースもある
- 3.守秘義務が守られやすい
- 4.企業の印象がよくなる
1.時間や手間が省ける
企業で運転手を雇うと、タクシーを使うのに比べて時間や手間が省けます。タクシーを利用する際には、必要になるたびに配車依頼の電話をかけ、タクシーが到着するまで待たなければなりません。車が必要になる頻度が低ければ大きな問題ではありませんが、車を利用する頻度が高いと、配車のためにかかる負担が大きいです。
一方で、お抱えの運転手を雇っていれば、常に待機しているため配車の手間がかかりません。また、事前に運転手とスケジュールを共有できる点もメリットです。スケジュールが共有されていれば、事前に目的地と最短ルートの下調べが可能です。たとえ運転手にとって不慣れな場所であっても、下調べができればスムーズにたどり着けます。
取引先がわかりづらいところにある場合でも、企業で雇った運転手であれば何度か訪れるうちに場所を覚えられます。
2.料金が安くなるケースもある
タクシーの場合、移動した距離に応じて料金が決まります。一方、企業で運転手を雇った場合には、四半期や年単位での契約をするケースがほとんどです。そのため車での移動が多い企業では、タクシーを利用するより運転手を雇った方が料金が安くなるケースがあります。
3.守秘義務が守られやすい
移動中の車の中で仕事をする際、気になるのが情報漏洩です。タクシーを利用する場合には、不特定多数の運転手と接します。もちろん、タクシーの運転手も守秘義務を負っていますが、接する人数が増えるとどうしても情報漏洩のリスクは高まってしまうのが実情です。
企業が運転手を雇うことで、接する人数はタクシーを利用する場合と比べて少なくなり、その分情報漏洩のリスクが下がります。移動中の時間に仕事をしたいと考えている場合にも、運転手を雇うことはメリットが大きいといえるでしょう。
4.企業の印象がよくなる
運転手を雇うことで、企業の印象を高められる可能性もあります。例えば、企業で雇った運転手であれば、あらかじめ取引先への接し方などを教育しておくことが可能です。運転手の対応のよさは、企業の評価にもつながります。また、運転手を雇うことは待遇のよさを表現できるひとつの要素です。特に、役員レベルの人材を確保したい場合には、アピールポイントとなるでしょう。
運転手を雇う方法と費用相場
企業が運転手を雇う方法は、大きく分けて自社で雇う方法と外部委託する方法の2種類があります。ここでは、雇い方の違いによるメリット・デメリットとそれぞれの費用について詳しくご紹介します。
自社で雇う
運転手を自社で雇用する場合の相場は、社員を1人雇うのと同程度です。企業によって差が大きい部分なので、各企業でどの程度の費用になるか計算してみてください。その際には、給与以外に必要な費用も忘れずに確認しましょう。
自社で運転手を雇うメリット
- 車関連以外の業務を依頼できる
- 自社に合った教育ができる
- 希望する人材を採用できる
運転手を外部委託で依頼した場合、運転手の業務内容は契約で決まっています。多くの場合は車の管理や清掃・運転など車に関する仕事のみが業務範囲です。つまり、外部委託のドライバーには車と無関係な業務を依頼できません。
一方で、自社で雇用した運転手の場合は自社の社員ですから、車に関連しない業務も依頼できます。待機中に何か別の作業をしてほしいなどの要望があれば、自社で雇うのがおすすめです。
また、自社で雇った場合には自社に合った教育ができる点もメリットです。特に、待機中に別の仕事を依頼するケースなどには、運転手にスキルを身につけてもらうことで業務効率の上昇が期待できます。
自社で運転手を雇用する場合、希望する人材を採用可能です。外部委託して運転手を雇う場合、基本的には運転手の面接などはできません。もちろん、業者に相談すれば別の運転手にきてもらえる可能性はあります。しかし、必ずしも次に来た運転手と相性がよいとは限りません。
自社で運転手を雇うデメリット
- 費用が高い
- 車での移動が少ないときにも費用が発生する
- 事故の際は自社での対応が必要
- 急な体調不良などの欠勤リスクがある
運転手を雇う際に必要なのは給料だけではありません。福利厚生や社会保険などの費用もかかりますし、採用のためにもコストがかかります。また、車での移動が少ない時にも費用が発生する点もデメリットです。例えば、繁閑期によって車の使用頻度が大きく異なる場合でも、毎月同じ費用がかかります。外部委託の場合には、使用頻度が低い月は時間を減らすなどの調整が可能です。
運転手を自社で雇用した場合、万が一事故を起こしてしまったときには自社で対応しなければなりません。外部委託の場合には、事故の際も委託先に対応をまかせられます。
運転手も人間ですから、急に体調不良などで欠勤する可能性があります。欠勤してしまった場合には、タクシーなどを依頼するしかありません。
外部委託する
外部委託する場合には、スポットと長期契約の2つがあります。スポットで雇う場合の費用は、株式会社ビジネスサポートの役員送迎サポートプランでは1時間あたり2,800円〜。詳しくは専用ページ「役員送迎サービスページ」をご覧ください。
外部委託で運転手を雇うメリット
- 必要なときだけ依頼できる
- 運転手の急な欠勤にも対応可能
- コストが抑えられる
- 事故への対応に手間がかからない
外部委託の場合、必要なときだけ派遣を依頼できます。移動が多い日だけ依頼するなど、柔軟な利用が可能。車移動の頻度にムラがある場合でも利用しやすいでしょう。また、運転手の急な欠勤にも対応可能です。
自社で運転手を雇うのに比べて、コストが抑えられる点も外部委託のメリットです。自社で雇用する場合と違い、業務用のスマートフォンの支給などの費用は必要ありません。また、社員として雇った場合にはさまざまな事務手続きも行わなければならず、人件費などの費用がかかりますが、それらの費用も、外部委託なら不要です。
万が一事故を起こした場合には、委託先の企業が対応します。事故で慌てながら、慣れない手続きなどに振り回される心配はありません。
外部委託で運転手を雇うデメリット
- 車と無関係の業務は依頼できない
- 直接の採用活動ができない
外部委託の場合、運転手の業務内容は委託先企業との契約で決まっています。たとえ待機時間が長くなる場合でも、契約範囲外の業務は依頼できません。直接の採用活動ができない点もデメリットです。外部委託の際には、運転手への教育をしっかりと行なっている信頼できる業者を選びましょう。
運転手を雇うメリットは大きい
企業が運転手を雇うのには、時間や手間がはぶける、守秘義務が守られやすいなどのメリットがあります。雇う方法は、主に自社で雇用する方法と外部委託する方法の2種類。自社で雇用すれば運転以外にもさまざまな業務を依頼できます。一方で、外部委託は自社雇用と比べて費用が抑えられます。この記事を参考に、環境に合った運転手の雇い方を検討してみてください。