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自動車運行管理ラボ

2024.08.04

カテゴリ:相談受付/セカンドオピニオン

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送迎バス運転手の人手不足が深刻化した原因とは?対策方法も解説

送迎バス ドライバー不足

送迎バスを運行したいけれど、なかなか運転手が採用できず困っているご担当者様もいるかと思います。実は、送迎バスに限らず、バスの運転手は不足しています。

この記事では、送迎バスの運転手不足が深刻化した原因や、バス業界が行っている運転手不足への対策も解説。また、送迎代行サービスについても紹介しています。送迎バス運転手の採用に困っている方は、ぜひご覧ください。

 

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送迎バスの運転手不足が深刻化した原因

送迎バスに限らず、バスの運転手は全体的に不足しています。送迎バスの需要はあるにもかかわらず、運転手が不足しているために運行できない施設もあるほどです。バスの運転手不足が深刻化した背景として、次の3つの問題が挙げられます。

  • バスをとりまく環境の変化
  • 日本全体の労働人口減少
  • 複数の事故によるバス運転手業務のイメージ悪化 

バスをとりまく環境の変化

最初にバスの運転手不足が生じたのは、2011年に起きた東日本大震災直後です。震災直後には、復興需要でトラック運転手の待遇が良くなりました。そのため、トラック運転手が増え、バスの運転手が減少します。2014年頃には製造業の国内回帰などの影響もあり、バスだけでなくトラックも含めた職業運転手全体が不足傾向にありました。

また、事業用バスの台数が増えていることも、運転手不足に拍車をかけています。2000年に貸切バス分野の規制緩和があり、それから17年間で事業用バスの総数は約20%増加しました。

単純にバスの台数が増えただけでなく、事業者同士の過度な競争で労働環境が悪化したことが、さらなるバスの運転手不足を招いています。

日本全体の労働人口減少

日本全体の労働人口が減少していることも、送迎バスの運転手が減少している理由のひとつです。人手不足に悩まされている業界は運送業界だけでなく、日本中に数多くあります。今後はさまざまな業界と人材の取り合いが発生する可能性があるため、すでに送迎バスの運転手不足を感じている企業は、より積極的に行動しなければなりません。

複数の事故によるバス運転手業務のイメージ悪化

バス運転手業務のイメージを悪化させる、複数の事故も起きています。2012年に関越道で起きた高速バスの事故では運転手の労働環境の過酷さ、2022年の幼児置き去り事故では同乗者の不注意だったことが報道され、バス運転手の仕事に対するイメージが悪化しました。これらの事故で、バス運転手の仕事を避ける人はより増えたと考えられています。

運転手不足に拍車をかける2024年問題とは

2024年問題とは、日本の自動車運転業務における労働時間規制強化に伴う問題を指します。

2024年4月に施行された改正労働基準法では、自動車運転者の年間時間外労働時間を960時間に制限されました。以前は年間の時間外労働時間に規制はなかったため、規制が強化された形となります。また、1勤務終了後の次の勤務までの休息時間は、8時間から基本的には11時間、最低9時間に拡大。さらに、明確な取り決めのなかった連続運転時間は最大4時間に制限され、4時間ごとに30分以上の休憩を取ることが義務付けられました。

こうした規制強化により、バス業界ではドライバー不足がさらに激しくなると懸念されています。場合によっては、運行削減や路線廃止する企業が出てくる可能性もあるでしょう。

運転手不足に対するバス業界の取り組み

運転手不足に対して、バス業界では、次のような取り組みを行っています。

  • 新卒を採用し運転手として育成
  • 女性運転手を積極的に採用
  • 定年延長と再雇用の活用
  • バス運転体験会や職場見学会の実施
  • 労働環境の改善 

新卒を採用し運転手として育成

従来バス業界は、待遇がよかったこともあり、トラック運転手などの経験者を中心に採用していました。自社で新人を運転手として育成することは少なく、新卒を採用することはあまりありませんでした。大型二種免許は21歳にならないと取得できないにも関わらず、高校を卒業する年齢は18歳であるため、特に高卒の新人はほとんど採用していなかったと言って良いでしょう。

しかし、人手不足の対策として、近年では新卒を採用し、自社での育成も行っています。大型二種の免許を持っていない応募者でも受け入れ、採用が決まると会社の費用で免許を取得できるような制度を用意している企業もあります。

すぐには運転手として働けない、高卒新人の採用も実施。大型二種免許が取得できるようになるまでの3年間は、営業所や整備所で補助業務を行うことで、接客や整備に関するスキルを身につけられる点も、高卒採用のメリットとなっています。

女性運転手を積極的に採用

従来はあまり積極的でなかった、女性運転手の採用に力を入れている企業もあります。従来、バスの運転手は男性の比率が圧倒的に高かったため、女性向けの制服や更衣室、休憩室などの施設を整備しておらず、女性を採用できない企業も多くありました。

しかし、現在では人手不足もあり、女性運転手を積極的に採用する企業は増えており、女性が働くための設備投資も多くの企業で行われるようになっています。

定年延長と再雇用の活用

人手不足を解消するために、定年の延長や再雇用などの制度を活用する企業もあります。

特に高齢化が進む現代において、定年を延長することで経験豊富な人材を確保し続けることが可能になるのです。例えば、多くのバス会社では定年を65歳まで延長し、再雇用制度を導入することで、退職後も働き続ける選択肢を提供しています。

このように定年延長と再雇用は、企業にとって貴重な人材資源の維持に役立ちます。

バス運転体験会や職場見学会の実施

多くの人にバス運転手の仕事を知ってもらうきっかけとして、バスの運転体験会や職場見学会を実施している企業もあります。実際に運転手が働いている職場を見ることで、より運転手の仕事を身近に感じやすくなるでしょう。

また、近年のバスは安全装置が進化しており、実際にバスの運転を体験してみることで、バスを運転する感覚だけでなくそうした安全装置の機能も実感できます。事故を防ぐ機能があるなら、バスの運転手として働くことを前向きに考えられるという人もいるようです。

労働環境の改善

人手不足に悩む各企業では、それぞれに労働環境の改善を行っています。特に送迎バスの場合、高速バスのように長距離を走ることは少ないため、長時間の拘束は発生しにくい環境です。特に、毎日決まった時間で働ける環境の企業であれば、バスの運転手を目指そうと考えている人に対して労働環境をアピールしやすいでしょう。

バス運転手の人材不足への対策事例

バス運転手の人材不足に対しては、多くの企業がさまざまな方法で対策を行なっています。ここでは、厚生労働省の「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」より、人手不足と長時間労働への対策の具体例を3つ紹介します。

  • 定年延長で4つの働き方を選べる国際興業株式会社
  • 短時間正社員制度やシニア正社員制度を導入した広島電鉄株式会社
  • 子育てと両立しやすい柔軟な勤務体系を採用した三重交通株式会社

定年延長で4つの働き方を選べる国際興業株式会社

国際興業株式会社では、シニア世代に働いてもらうために定年延長の制度を採用しています。単なる定年延長ではなく、60歳以降は次の4種類から働き方を選べるのが特徴です。

  • 正社員
  • シニアドライバー
  • スポットドライバー
  • ハーフドライバー

正社員は、フルタイムで働きます。賃金も60歳以前と変わりません。65歳の定年まで、それまでと変わらず働けます。シニアドライバーは、正社員よりも乗務時間が短い働き方です。体調に合わせて無理なく仕事を続けられます。

スポットドライバーは、社会保険への加入が可能な範囲で働き方を調整する時給制の働き方です。体調はもちろん、運転手の都合に合わせた働き方ができます。ハーフドライバーは、正社員の半分程度の時間で働く働き方です。

定年延長によりベテランドライバーが現場に残ることで、若手への技術継承にも良い影響があるのではないかとも期待されています。

さらに、運転席に設置したモニターで運行表を確認できるようにするなど、運転手の負担を減らす業務効率化にも力を入れています。

短時間正社員制度やシニア正社員制度を導入した広島電鉄株式会社

広島電鉄株式会社では、ライフスタイルに合わせた働き方ができる「短時間正社員制度」を導入しています。短時間正社員制度とは、本人の希望をふまえて正社員のまま労働時間を短縮できる制度で、これまでに120人以上が利用しているといいます。

例えば、育児や介護などと両立しながら働きたい人にとっては、非常に利用しやすい制度だといえるでしょう。フルタイムで働けない人でも、正社員のまま短時間勤務ができることで、経済的な安定を得ながら家庭の事情にも対応できます。

さらに、この制度は既存の社員だけでなく新規採用の際にも対応しているため、今後も家庭と仕事を両立したい人の応募が期待できるでしょう。

また、広島電鉄株式会社では、シニア正社員制度も導入しています。シニア正社員制度では、65歳で定年退職となる人が希望する場合、健康診断や適性検査、面談を経て70歳まで自給制で働くことができる制度です。

短時間正社員と相互にカバーしあう勤務体制を整えることで、それぞれの事情に配慮しながら無理なく働ける環境を作っています。

子育てと両立しやすい柔軟な勤務体系を採用した三重交通株式会社

三重交通株式会社では、子育てと両立しやすい柔軟な勤務体系を採用しています。

子育て中の方を対象に、子供を送迎しやすい9時から15時の勤務時間への割り当てや、土日祝の休日設定などを行うことで、育児中でも無理なく仕事ができる環境を整えています。

さらに、積極的な女性ドライバー採用に向けて、職場環境の整備を行なっているのも特徴です。具体的には、女性専用休憩室の設置や女性専用寮の導入などで、より女性が働きやすい環境を作っています。

これまでバス業界には比較的男性が多く、時間的な面を差し引いても女性が働きにくい現実がありました。しかし、休憩室や寮などの職場環境を整えることで、これからは女性の求人への応募も期待できるでしょう。

送迎バスの運転手不足にお悩みなら代行サービスの利用も検討を

送迎バスに限らず、バスの運転手は不足しています。送迎バスを運行したいのに、運転手が採用できず悩んでいる企業の方もいるでしょう。運転手が採用できずに悩んでいるのであれば、代行サービスを利用するのもひとつの方法です。

送迎代行サービスを利用すれば、運転手を直接採用しないため、労務管理の必要がありません。また、運転手が欠勤する場合には、代わりの運転手が派遣されます。

送迎バスの運転手不足に悩んでいる方は、送迎代行サービスの利用も検討してみてください。

 

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