2023.08.09
カテゴリ:自動車運行管理DX
タグ:デジタルシステム
AIドライブレコーダーとは?相場や種類、選び方のポイントを徹底解説AIドライブレコーダーというものがあるらしいけれど、具体的にはよく知らないという方もいるでしょう。
AIドライブレコーダーは運転の安全性を向上させ、事故のリスクを軽減するための重要なツールです。しかし、その選択は一概に簡単なものではありません。製品の種類、機能、価格など、考慮すべき要素は多岐にわたります。
この記事では、AIドライブレコーダーの基本的な概念から、種類、相場、そして選び方のポイントまでを詳しく解説します。AIドライブレコーダーが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
AIドライブレコーダーとは
AIドライブレコーダーとは、人工知能(AI)を搭載したドライブレコーダーのことです。単なる映像記録だけでなく、車両の運転状況をリアルタイムで分析し、危険な状況を予測してドライバーに警告できます。
AIドライブレコーダーは、車線逸脱、急な加速や急ブレーキ、接近する障害物など、様々な危険運転を検知します。また、一部の高度なモデルでは、ドライバーの顔認識を通じて、ドライバーの注意力低下や居眠り運転を検知することも可能です。
こうした機能により、ドライバーが危険な状況を早期に認識し、事故を未然に防げる可能性があります。さらに、事故が発生した場合でも、AIドライブレコーダーが記録した映像は、事故の原因解析や証拠として活用できます。
AIドライブレコーダーは、運転の安全性を高めるだけでなく、運転の品質向上や事故防止にも寄与します。
AIドライブレコーダーの種類
AIドライブレコーダーは、大きく次の2種類に分けられます。
- AIドライブレコーダー専用型
- 車両管理システム搭載型
それぞれの特徴を詳しく紹介します。
AIドライブレコーダー専用型
AIドライブレコーダー専用型は、その名の通り、AI機能を活用したドライブレコーダーの機能に特化したモデルです。上記の項目で紹介したような、AIドライブレコーダーの機能が搭載されています。
特に運転安全性を重視し、事故防止に特化したシステムを求める企業や個人に適したタイプです。また、追加機能が少ないため、操作がシンプルで使いやすい点もメリットです。
車両管理システム搭載型
車両管理システム搭載型のAIドライブレコーダーは、AIによる運転支援機能に加えて車両の運行管理やドライバーの行動分析などを行うシステムを内蔵しています。運転の安全性向上だけでなく、運行効率の最適化やコスト削減にも活用可能です。
車両の位置情報や運行状況をリアルタイムで把握できるため、運行管理が容易になります。また、ドライバーの運転行動を分析し、運転スキルの向上や疲労運転の防止にも役立つでしょう。
一部の高度なモデルでは、エンジンの状態や燃費、故障の早期発見など、車両のメンテナンス管理にも活用できます。これにより、長期的に見て車両の運用コストを削減可能です。
車両管理システム搭載型は、特に複数の車両を運用する企業や、運行管理とドライバーの安全管理を一元化したい企業に適しています。ただし車両管理システム搭載型は、専用型に比べて価格が高めの傾向があります。そのため導入を検討する際は、コストパフォーマンスを考慮しなければなりません。
AIドライブレコーダーの相場
AIドライブレコーダーの価格は、通常のドライブレコーダーに比べて約1〜2万円程度高いのが一般的です。
AIドライブレコーダーは購入するだけでなく、レンタルも可能です。レンタルの場合、初期費用を抑えつつ最新の機器を利用することができるため、コストを効率的に抑えたい企業にとっては有効な選択肢です。
さらに、AIドライブレコーダーは購入後も1,000円から5,000円程度のシステム利用料が発生します。システム利用料は、次のような各種サービスの利用料として必要です。
- AIの分析機能
- クラウドストレージへのデータ保存
- 運転データの管理・分析サービス
したがって、AIドライブレコーダーの導入を検討する際は、初期費用だけでなく、ランニングコストも考慮に入れることが重要です。また、購入とレンタルのどちらが自社の運用状況や予算に合っているかを検討するとよいでしょう。
AIドライブレコーダー選びのポイント
AIドライブレコーダーを選ぶ際には、次のポイントに注目しましょう。
- 車両管理システム搭載の有無
- 検知できる危険運転の種類
- 運転評価機能の有無
- アラート通知や動画転送機能の有無
- 常時録画機能の有無
車両管理システム搭載の有無
前述の通り、AIドライブレコーダーには車両管理システムが搭載されたものとそうでないものがあります。これから車両管理システムを導入しようと考えているのであれば、機能が搭載されたものを選ぶと管理を一元化できます。
すでに車両管理システムを搭載しているのであれば、AIドライブレコーダーのみの機能のものを選べば問題ないでしょう。
検知できる危険運転の種類
AI技術を活用して危険な運転行動を検知すれば、事故の予防に役立ちます。一般的に、AIドライブレコーダーは以下のような危険運転を検知可能です。
- 車線逸脱
- 急な加速・急ブレーキ
- 車間距離不足
- 一時不停止
これらの危険運転の検知機能は、事故の予防だけでなくドライバーの運転スキルの向上にも寄与します。検知できる危険運転の種類が多い方が、より安全な運転に近づきます。
運転評価機能の有無
運転評価機能はドライバーの行動を分析し、安全な運転行動を促すためのフィードバックを提供する機能です。
運転評価機能が搭載されているAIドライブレコーダーは、ドライバーの運転行動をリアルタイムで評価し、危険な運転行動や改善が必要な運転行動を指摘します。ドライバー自身が自分の運転行動を客観的に理解できるため、安全な運転行動が身につくのです。
また、一部のAIドライブレコーダーには、運転評価結果を基にドライバーへの教育プログラムを提供する機能もあります。教育プログラムによってドライバーのスキルアップを促し、事故率の低減に繋げられるのです。
運転評価機能は、ドライバーの行動を記録することで事故発生時の原因分析にも役立ちます。万が一事故が発生してしまった場合には、その理由を分析し、同様の事故を未然に防ぐための対策を立てられます。
特にドライバーの安全教育を重視する企業や、事故率の低減を目指す企業にとって、運転評価機能の有無は重要な選択基準となるでしょう。
アラート通知や動画転送機能の有無
アラート通知機能とは、AIが危険な運転行動や異常な状況を検知した際に、ドライバーや管理者にリアルタイムで通知を送る機能です。アラート通知によって異常に気付けば、ドライバーはすぐに対応が取れます。また、管理者はドライバーの行動を把握し、必要に応じて指導や教育を実施できます。
動画転送機能とは、録画された映像をリアルタイムまたは定期的にクラウドサーバーや指定のデバイスに転送する機能です。遠隔地からでも映像を確認することが可能なため、事故発生時の迅速な対応や、後からの映像確認による運転行動の分析・評価が可能となります。
業務に通知やドライブレコーダーの映像を利用したい場合には、アラート通知や動画転送機能がついたAIドライブレコーダーを選ぶと便利です。
常時録画機能の有無
常時録画機能とは、車両の走行中だけでなく、駐車中やエンジンがオフの状態でも映像を録画し続ける機能のことです。
最大のメリットは、万が一の事故や盗難などの際に証拠となる映像を確保できる点です。例えば、駐車中に他の車両にぶつけられた場合や車両が盗難に遭った場合でも、常時録画機能があれば状況を記録できます。
自社に合ったAIドライブレコーダーを見つけよう
この記事では、AIドライブレコーダーについて解説しました。
AIドライブレコーダーの導入によって運転の安全性は向上し、事故のリスクを軽減できます。AIドライブレコーダーは、車両管理システム搭載の有無や機能を見比べながら選びましょう。
この記事で紹介したポイントを理解し、自社のニーズに最も適した製品を選んでみてください。最適なAIドライブレコーダー選びにこの記事がお役に立てれば幸いです。