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自動車運行管理ラボ

2023.10.26

カテゴリ:セミナー

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最低賃金引上げをきっかけに、雇用方法・採用見直し・業務改善を目指す方法

10月より全国でまた最低賃金の改定が実施されました。本社のある愛知県ではついに最低賃金時間額が1000円を超え、主要都市となる東京・大阪・名古屋は1000円超えとなっています。900円台後半を推移した広島、福岡、静岡も今後三大都市に並びそうです。

最低賃金が引き上げられると、私たち従業員ひとりあたりの給料が増え、家計も少しは良くなるので嬉しい限りです。しかし企業からみると、人件費が増えるという直接的な影響もあれば、見えない所にもジワジワと影響がでてきます。

今回は、最低賃金引き上げによって企業に影響が出ること、そして収支だけで考えない人材採用について、私の考えをお伝えします。

最低賃金引上げによる企業への影響

最低賃金が引き上げられれば、企業はその分これまでよりも多くの給料を払うことになります。非正規雇用やアルバイト・パートの従業員を多く抱えている企業ほど、この負担は大きいと感じているでしょう。現在の収支が間に合っていたとしても、今後の人件費負担をどう賄うのか対策を考えておく必要があるでしょう。

これだけでもネガティブな印象を持ってしまうかもしれませんが、それよりももっと経営にとって大きな問題があります。それは、従業員数や雇用時間の見直しが必要となる場合があることです。

新たな採用が難しくなる

人件費の負担が膨らめば、採用コストを割くことが難しくなる可能性があります。

さらに時給をこれまでよりも高く設定しなおしても、周囲の企業も一律に賃金を上げていれば、求人票を比較したときに賃金での差別化は難しくなり、採用における競争力は低下してしまいます。

そうするといい人材を確保するためにさらに求人の広告数を増やし、賃金を増やし、とコストをかけなければならなくなります。

扶養内で働く従業員がシフトを減らす可能性もある

扶養内で働く主婦(主夫)や学生にとっては、賃金引上げは大きな壁です。

扶養内にはまず103万円の壁があります。年収103万円を超えてしまうと扶養控除が受けられなくなり、扶養者が支払う所得税や住民税の負担が増加します。扶養内でおさめるためには単純計算で月8万5,000円以内にする必要があるのです。

ただし、最低賃金が上がっても103万円の壁は引きあがりません。例えば愛知県の最低賃金は986円から1027円に引き上げられました。最低賃金を時給として雇用していた場合、月間で働ける時間数に違いが出ます。

改定前:8万5,000円/986円 =86.2時間(週21.5時間)

改定後:8万5,000円/1027円=82.7時間(週20.6時間)

扶養内で働き続けるには、1ヶ月で3.5時間の労働時間を減らすこととなります。そのため、アルバイト・パートなど非正規を多く採用している職場では、人手不足に陥る可能性があります。

賃金引き上げをチャンスに。事業発展を目指す3つの方法

ここまで最低賃金の引上げによるデメリットばかり紹介してしまいましたが、実際は悪いことばかりではありません。これを好機と捉えて世の中の流れにのり、事業の発展を目指しましょう。

1.従業員のスキル向上を図り生産性を高める

時給が上がれば従業員のやる気が向上するのは確かです。単なる最低賃金引き上げを理由に時給を上げるのではなく、「いつも頑張っていて任せる業務の範囲が増えたから」など本人に起因する理由を付加価値をつけてみましょう。これを機に新たなスキルを習得し、仕事の効率化につなげることができるかもしれません。その結果、部署・会社全体の業績向上にも貢献が期待できます。

2.設備投資をして生産性を高める

扶養内におさめようと労働時間が減ってしまうのであれば、時間内でいかに効率よく働けるか、環境を変える取り組みも実施していきたいです。

例えばITシステムなどの導入によって業務効率を上げることができれば、従業員の労働時間短縮にも対応でき、限られた時間ないので生産性向上を図ることができます。また、定型化した業務や単純労働などを機械やシステムに置き換えていくのも良いですね。業務が自動化することで、従業員はより効率的に業務に取り組むことができ、労働生産性の向上につながるでしょう。

弊社で取り組んでいるシステム化の取り組みはたくさんあります。

  1. 1.契約の電子化(電子契約サービス)
    1. ・契約書のやり取りにかかる時間が1週間短縮。サービス提供・採用までのスピードが向上
  2. 2.初回面談の90%をWeb化
    1. ・ラフにサービス内容を知りたいという問い合わせにも対応できるように。
    2. ・ドライバー採用のスピードアップ
  3. 3.各現場に業務管理タブレットを配布
    1. ・勤怠管理が正確かつリアルタイムに取得できるようになった。
    2. ・現場のドライバーが気軽にマニュアル確認、本部へ相談する仕組みを構築
  4. 4.AIドライブレコーダーを全車両に設置
    1. ・危険運転を検知し、事故予防とドライバーの教育に。
    2. ・AIによる採点だから、ドライバーも納得

ここに取り上げたシステム化の取り組みはごく一部です。詳しく紹介していくと論点がズレてしまいかねないですので、この辺にさせていただきます。少しでも多く弊社の取り組みを知っていただくために、「システム化への取り組み」を紹介しているページもあるので、気になる方はそちらも覗いてみてください。

3.従業員1人当たりの労働時間を短縮する

従業員の労働時間を短縮するために、いくつかの工夫ができます。たとえば、コアタイムやフレックスタイム制度を導入することができます。これにより、従業員は自分の労働時間を調整しやすくなり、効率的に働くことができます。

また、午前と午後で勤務時間を分けることも考慮できます。弊社の場合、施設送迎という特色により、勤務時間が朝7時~11時、夕方4時~7時というように午前と午後に設定されています。空きの時間はご自宅に戻られたり、掛け持ちのアルバイトへ行かれる方も見られます。空きの時間がどうしても発生してしまうため、どのように対応するかが今採用チームで課題に感じているところです。

午前と午後の出勤を、1人に依頼するのと2人に依頼するのとでは、企業としての支出は大差ありません。そのため応募者のニーズに合わせたいと思っており、ここは現段階でもチームで日々トライアンドエラーで試しているところです。

実際に求人を全国各地で出してみてわかったこと

主婦(主夫)さんや定年退職後の方が勤務される場合には、たいてい扶養内の壁があり短時間での雇用となります。一方で、働き盛りの方、稼ぎたい方を雇用したい場合には、違ったアプローチが必要だと最近わかりました。

ある求人で、「月10日シフト制・固定給20万円」の採用予定があり、求人を出していました。それと同時に「曜日固定・日給2万円」の求人も出しました。どちらでも1日で稼げる金額は変わりません。シフトと給料以外の条件はまったく同じだったにもかかわらず、日給2万円の求人の方が応募が殺到したのです。出勤曜日が不安定なシフト制よりも、曜日固定の方がスケジュールが立てやすいことが理由のようです。

このようなやり方で、より人が集まる求人作成に取り組んでいます。ただし求人情報は1週間ほど掲載しないと、反応がわかりません。そうなると、1つの案件に対して3回くらいまでしか求人内容の効果検証ができません。限られた回数の中で成果を目指すのはドキドキです。

賃金引上げはむしろチャンス!まずはやり方を見直すところから始めてみては

全国的に最低賃金が1000円まで迫ってきているということで、次は我が身と感じている企業もいるでしょう。自社では新しいことに取り組むのは難しいと安直に判断せず、何事も挑戦してみることが大事です。

弊社もまだまだ採用チームができて1年半の小さな組織です。それでも当初は求人を出せば5名くらいの応募しかなかったのが、最近では30名の応募があった求人も出てきました。ビジネスサポートの認知度が求職者の中で上がってきたのでしょうか?

応募人数が増えれば、自社のイメージとよりマッチする候補者を選ぶことにもつながります。まずは業務改善と採用チームのやり方を見直すところから始めてみてください。

スピード見積もり対応します 多くの企業、官公庁、地方自治体、学校法人様などにご利用いただいております まずは、お見積だけでも大丈夫です!24時間以内にお見積いたします!
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