2024.06.18
カテゴリ:セミナー
タグ:ドライバー募集
バスドライバーの給料はどのくらい?給料が変動する要因と労働環境を解説バスドライバーとして働きたいけれど、給料はどの程度もらえるの?と疑問を持っている方も多いでしょう。そこでこの記事では、バスドライバーの給与水準や労働環境、さらには給与に影響する要因について詳しく解説します。
公的統計データに基づくと、バスドライバーの平均年収は全国平均とほぼ同水準にあります。しかし、年齢、勤務地域、企業規模などの条件によって給与は大きく変動するのが実情です。この記事を読めば、バスドライバーという仕事の給与実態を正しく理解でき、自分に合った就職先を見つけるための手がかりが得られるでしょう。
バスドライバーへの就職を検討している方は、ぜひこの記事の内容をしっかりと読み込んで、就職活動に活かしてみてください。
バスドライバーの給料の基本情報
厚生労働省の「令和5年 賃金構造基本統計調査」によると、バスドライバーの平均年収は約453万円です。同じ調査での日本の平均年収が約472万円となっているので、バスドライバーは平均的な収入を得られる仕事だといえるでしょう。
ただし、バスドライバーの収入は、運転手の経験年数、勤務地域、会社の規模などによって異なります。特に都市部と地方では給料水準に大きな開きがみられます。バスドライバーの給料には、基本給に加え勤務時間や勤務形態による手当が支給されるのが一般的です。また、ボーナスについては年2回の支給が通例です。ただし、ボーナスの具体的な支給額は会社の業績次第で変動することが多い傾向にあります。つまり、会社がその年度に良い業績を残せば、ボーナス支給額は高くなりやすいのです。
このようにバスドライバーの年収は経験年数や勤務地域、さらには会社の規模によっても差が出ます。
バスドライバーの労働環境と福利厚生
バスドライバーの労働環境と福利厚生には次のような特徴があります。それぞれ詳しく解説します。
- シフト制の勤務形態の場合が多い
- 残業が発生しやすい
- 繁忙期には有給休暇を取りにくいケースも
シフト制の勤務形態の場合が多い
バスドライバーの勤務形態はシフト制が一般的で、不規則な勤務時間が多くなる傾向にあります。
路線バスや観光バスの運行時間に合わせるため、早朝や深夜の勤務が避けられません。また観光バスのドライバーは、ツアーの日程によって勤務時間が日々変動します。最初はシフト制での勤務に戸惑うかもしれませんが、時間が経てばシフト制の勤務に合わせた生活リズムを作れるようになるでしょう。
シフト制勤務は不規則で大変な面もありますが、ルーティンが組まれていることで、バスドライバーにとっては比較的安定した労働環境が整備されていると言えます。
残業が発生しやすい
バスドライバーの仕事は、残業が発生しやすい傾向にあります。
残業が発生する主な理由は、運行スケジュールの遅延や突発的な業務が生じることです。道路の渋滞や悪天候など、ドライバー個人の力ではどうしようもない外的要因による遅延は避けられません。とはいえ、多くのバス会社では残業時間の適切な管理と労働者の健康保護に力を入れています。具体的には、定期的な休憩時間を設けたり、過剰な残業を防ぐためのシフト調整を行ったりといった対策がとられています。
このように、バスドライバーの残業は業務の性質上、ある程度は避けられない部分があります。しかし、会社が適切な労務管理や配慮を行っている企業であれば、ドライバーに過剰な負担がかかることはありません。
繁忙期には有給休暇を取りにくいケースも
バスドライバーの休日・有給休暇の取得は、シフト制勤務ゆえに比較的柔軟に対応できる半面、繁忙期には制限がかかることがあります。
シフト勤務であるため、平日に休暇を取るのは比較的容易です。また、有給休暇についても事前に申請すれば比較的取得しやすい傾向にあります。ただし、バス業界で繁忙期に当たる年末年始やゴールデンウィークなどの時期になると、休暇取得への制限が設けられるケースは少なくありません。多くの人が移動する時期には、バスの運行本数を増やす必要があるためです。
このように、バスドライバーの休日・有給休暇は、シフト制勤務のおかげで柔軟に取れる側面がある一方、繁忙期には会社側から取得が制限される可能性があります。したがって休暇を取る際は、繁忙期を避けるなど、休暇の取得時期を計画的に決めることが重要だといえるでしょう。
バスドライバーの給料に影響する要因
バスドライバーは、次のような要因で給料に差が生じます。それぞれ詳しく解説します。
- 年齢
- 地域
- 企業規模
年齢
バスドライバーの給料は、年齢とともに上昇し50代でピークを迎え、その後は減少に転じる傾向があります。バス運転手の技術や経験は年齢を重ねるごとに蓄積されていきます。そのため、年齢が上がるほど給料水準も上昇しやすいのです。
しかし、定年退職や再雇用となった場合、給料は減少に転じます。特に60代以降で再雇用されたドライバーの給料は下がってしまうのが一般的です。
このように、バスドライバーの給料には年齢による大きな差がつきます。若手から中堅、ベテランドライバーと年数を経るごとに徐々に上昇し50代で頂点を迎えますが、定年退職や再雇用に伴い60代以降では給料が減少するパターンが一般的なのです。
地域
バスドライバーの給料水準には、勤務地域による大きな格差がみられます。一般的に都市部のほうが地方に比べて高い収入が期待できる傾向にあります。
この差異は、都市部と地方の生活コストの違いに起因しています。都市部では物価が高く生活費がかさむため、同水準の生活を送るには高い収入が必要とされます。そのため、都市部に勤務するドライバーには、その地域の生活コストに見合った高額の給料が支払われているのです。
一方の地方では、都市部ほど物価が高くないため、生活費そのものが抑えられます。したがって、事業者側も従業員に対して都市部ほど高額な給料を支払う必要がないと考える傾向にあります。
企業規模
バスドライバーの給料には、勤務先の企業規模によっても明確な差が存在します。一般的に大企業に勤めるドライバーは中小企業に比べて高い給料を得られる傾向がありますが、その分競争が激しくなるというトレードオフが生じます。
大企業は財務基盤が強固であり、従業員に対して高い給料水準や手厚い福利厚生を提供することができます。しかし、その反面で大企業ほど業績評価が厳しくなり、競争に晒される機会も増えてきます。高い給料を受け取る分、会社からの期待値も高くなるためです。中小企業に比べて大企業の方が、業績向上へのプレッシャーが高まる傾向にあります。
一方の中小企業は、給料は相対的に低くなりがちなものの、柔軟な労働環境を提供することが多いのが特徴です。企業規模が小さいがゆえに、大企業ほど競争環境に晒されるリスクは低くなります。
このように、バスドライバーの給料は企業規模により大きな差が生じ、大企業に勤める場合は高収入が期待できる半面、中小企業に勤めれば競争が少ない分給料は低くなるというトレードオフがあります。就職先を検討する際は、収入のみならずこうした競争環境の違いも考慮に入れる必要があるでしょう。
バスドライバーの給料はさまざまな要因で変動する
バスドライバーは、日本の平均年収に近い年収が期待できる仕事です。しかし、年齢や働く地域、企業規模によって給料には差が出るため、年収だけでなくさまざまな環境を考慮しながら勤務先を見つけましょう。
多くの場合、バスドライバーはシフト制での勤務を行います。繁忙期には有給休暇を取りにくいケースも少なくないことは事前に知っておくとよいでしょう。
この記事が、バスドライバーとして働きたい方の参考になれば幸いです。