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自動車運行管理ラボ

2023.07.22

カテゴリ:安心/安全/教育

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幼稚園バスの置き去り事故を防ぐ!安全を確保する6つの対策

幼稚園バス 置き去り

近年、保育園・幼稚園バスにおける置き去り事故が発生しています。自園でも、置き去りを防止するための対策をしたいと感じている事業者の方もいるでしょう。

そこでこの記事では、保育園・幼稚園バスで置き去りが発生する原因を解説。さらに、置き去りを防止するための対策を紹介します。

バスへの置き去りを防ぎたいと考えている方は、ぜひご覧ください。

 

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保育園・幼稚園バスへの置き去り事故

近年、保育園・幼稚園バスへの置き去り事故が相次いで発生しています。2021年7月には福岡県の私立保育園で、2022年には静岡県の認定こども園で置き去り事故が発生し、いずれも園児が熱中症で死亡しました。

また、保育園・幼稚園バスだけでなく、スクールバスや学校行事の際に使われるバスなどに小学生や中学生が置き去りとなる事故も発生しています。

特に幼児の場合、バスの中に置き去りにされてしまうと自力で脱出するのは難しいでしょう。夏場は特に短時間で車内が高温となるため危険度が高まります。

送迎などで子供をバスに乗せる場合には、置き去りが発生しないようさまざまな対策を行わなければなりません。

保育園・幼稚園バスへの置き去り事故の原因

幼稚園バス 置き去り

保育園・幼稚園バスへの置き去り事故が発生してしまう主な原因は次の4つです。

  1. 1.降車時の点呼漏れ
  2. 2.出欠確認の不徹底
  3. 3.降車後の車内点検の未実施
  4. 4.不慣れなドライバーによる乗務

降車時の点呼漏れ

乗車した人数と降車した人数を把握していれば、置き去りは発生しません。乗車した人数より降車した人数が少なければ、置き去りの可能性にすぐ気がつきます。置き去りの可能性に気付いたら、すぐに車内を確認するなどの行動が取れるでしょう。

しかし、乗車や降車の人数を把握していないと、置き去りの可能性に気付けない場合があります。幼稚園バスや保育園バスの場合、その日の乗車予定人数と欠席者が把握できていれば、乗車人数は比較的簡単にわかります。しかし、降車時には意識して確認しなければ、人数を把握するのは難しいでしょう。

降車時に点呼することなく次の行動に移ってしまうと、置き去りが発生する可能性があります。

出欠確認の不徹底

保育園・幼稚園では、一般的に登園後出欠確認を行います。

万が一バスに置き去りにされていたとしても、出欠確認の時点で園児がいないことに気付き、保護者に連絡を取れば置き去りの可能性に気付けます。

しかし、そもそも出欠確認をしていない場合や、いないことに気付いても保護者に連絡を取らなかった場合には、置き去りに気付けないでしょう。

バス内に置き去りにされてしまっても、短時間で発見できれば大事に至らないケースがほとんどです。朝、園での活動を始める前に出欠確認を行えば、事故を防げる可能性があります。

降車後の車内点検の未実施

降車後に車内点検を行えば、置き去りになった園児を発見できます。

園児は体が小さいため、眠ってしまうと大人の視界から消えてしまうことがあります。バスの車内は背もたれなどで死角となる部分が多いため、運転席など前方から確認しただけでは眠っている園児を見落とす可能性も高いのです。

そのため多くの幼稚園・保育園では降車後に車内点検を行っています。車内点検の際に死角となる部分を確認すれば、その時点で園児を発見できる可能性があります。

降車後に車内点検を行わない場合、置き去りのリスクが高まってしまうのです。

不慣れなドライバーによる乗務

ドライバーが欠勤した場合、普段はバスを運転しない職員が送迎業務を担当せざるをえないこともあります。

業務に慣れているドライバーであれば降車時の点呼や車内点検を忘れずに実施できても、不慣れなドライバーの場合にはミスや漏れが発生するケースもあるでしょう。不慣れな職員がドライバーを担当する場合には、特に置き去りのリスクが高いことを把握しておく必要があります。

保育園・幼稚園バスへの置き去りを防止する対策

幼稚園バス 置き去り

保育園・幼稚園バスへの置き去りを防止する対策として、次のような方法が考えられます。

  1. 1.乗降時に人数確認を徹底
  2. 2.降車後の車内点検
  3. 3.登園していない園児の保護者に対する確認連絡
  4. 4.万が一を想定した訓練
  5. 5.置き去り防止安全装置の設置
  6. 6.送迎代行業者の活用

1.乗降時に人数確認を徹底

乗降時の人数確認を徹底すれば、すぐに置き去りの可能性に気付けます。

とはいえ「徹底しましょう」と伝えるだけでは、なかなか行動が浸透しない可能性もあります。例えば日報に乗車人数と降車人数を記入する欄を作るなど、人数を確認しなければ業務を完遂できないような仕組みを作るのがおすすめです。

日報に乗降人数を記録するとともに、子供たちの登園後すぐに日報を一度確認するような仕組みにしておけば、乗降人数の記入を忘れた時にもすぐに気付けます。早い段階で気付けば、車内点検や保護者への連絡などで置き去りを防げる可能性があるのです。

2.降車後の車内点検

園児の降車後すぐの業務として、車内点検を実施するのも効果的です。少なくとも、車内の見回りだけはすぐに実施しましょう。

幼稚園バスの場合、登園後降園まではバスを使わないケースも多いでしょう。見回りと同時に車内の清掃を行えば、より細かい部分まで見回りを行えるとともに、時間の有効活用もできます。

3.登園していない園児の保護者に対する確認連絡

欠席連絡がきていないにも関わらず登園しない園児がいる場合、必ず保護者に確認の連絡をしましょう。

子供が体調を崩している場合、朝保護者は忙しくて連絡を忘れてしまうこともあります。しかし「忘れたのだろう」と思い込んで連絡をしないと、バスへの置き去りにつながるのです。

朝バスに乗ったはずなのに「登園していない」と連絡がくれば、異常事態の発生に気付きます。置き去りだけでなく脱走などの可能性もあるため、念のための確認は重要です。

4.万が一を想定した訓練

冒頭で紹介した置き去り事件の後には、園や保護者が子供に対して万が一を想定した訓練を行った例もあります。

外部に気付いてもらうために有効なのは、クラクションを鳴らすことです。ただし、クラクションは子供の力ではなかなか押せません。上手にならすためにはコツをつかんだり、小さな子であればハンドルの上に座るようにして押すなどの工夫が必要です。

閉じ込められた時にはクラクションを鳴らすよう子供に教えるとともに、どのようにすればクラクションが鳴らせるのか実際に鳴らして訓練しておけば、周囲の人に助けてもらえる可能性があります。

5.置き去り防止安全装置の設置

施設によっては、2023年4月から置き去り防止安全装置の設置が義務化されました。幼稚園や保育所、認定こども園などが義務化の対象です。

置き去り防止安全装置とは、ドライバーが降車後の車内確認をしていない場合や、置き去りを検知した場合に警報がなるシステムのことです。 装置が設置されていれば、置き去りの可能性を格段に下げられます。

置き去り防止装置については、別記事「置き去り防止安全装置義務化!補助金と選び方のポイントを詳しく解説」でも解説していますので参考にしてください。

6.送迎代行業者の活用

置き去り防止対策として、送迎代行業者を活用する方法もあります。

送迎代行業者では、プロのドライバーが送迎を実施します。安全には特に注意をはらって業務を行うとともに、車内の死角になりやすい場所も把握しているため降車後の点検も安心して任せられるでしょう。

また、送迎代行業者ではドライバーが欠勤する場合には代理のドライバーを派遣します。そのため、不慣れなドライバーが送迎を担当して、置き去りを見逃してしまう心配がありません。

さまざまな対策で保育園・幼稚園バスへの置き去り防止を

幼稚園バス 置き去り

この記事では、保育園・幼稚園バスでの置き去りについて解説しました。

幼児は車内で眠ってしまうことも多く、降車時に死角に入ってしまうと置き去りになる場合があります。置き去りは熱中症など重大な結果を招くこともあり、非常に危険です。

置き去りを発生させないためには、さまざまな対策が考えられます。この記事を参考に、置き去り防止の対策について考えてみてください。

 

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