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自動車運行管理ラボ

2026.07.16

カテゴリ:レンタカー/リース

タグ:

送迎開始日にバスが間に合わない!レンタカーを使う前に確認すべきこと

送迎事業を始めようとしたとき、肝心の送迎バスが開始日までに納車されない、という場面は珍しくありません。発注から車両が届くまでには時間がかかり、利用者の受け入れ日は動かせないことも多いものです。また、開始を遅らせたくないものの、需要も固まらないうちに数百万円の車両を買い切ってよいのか、と迷って先延ばしにしてしまう担当者は少なくありません。

そこで挙がるのが、納車までの期間をレンタカーでつなぐ方法です。ただ、業務の送迎にレンタカーを使ってよいのか、法律や保険の面で問題はないのかと不安になるところです。

この記事では、レンタカーで送迎を始めてよいかの判断から、始める前の確認事項、費用の見方、自社バスへの切り替え時期までをまとめました。納車前のつなぎをどう乗り切るか決める手がかりとしてお使いください。

送迎バスの納車前にレンタカーを使う判断

送迎バスは発注から納車まで数か月かかることがあり、事業の開始日に間に合わないケースがあります。ここでは、納車前のつなぎとしてレンタカーを使ってよいかどうかを、シーン別に解説します。

開始日が決まっていればつなぎに使える

開始日が動かせないのであれば、レンタカーは納車までの空白を埋める手段になります。

送迎バスは車種や仕様によって、発注から納車まで数週間から数か月を要します。利用者の受け入れ日が先に決まっていて後ろにずらせない場合、車両の到着を待っていると開始そのものが遅れてしまうでしょう。レンタカーであれば即日から数日で用意でき、本車両が届く前でも送迎を始められます。

車が間に合わないから開始を延ばすという判断は、その間の売上や利用者を逃す機会損失につながります。つなぎでいったん始めておき、後から自社バスへ替えるほうが損失は小さく収まるでしょう。開始日が固定で動かせないのであれば、まず納車日までの日数を数え、その期間をレンタカーで埋められるかを検討してみてください。

台数が少なければ初期費用を抑えられる

立ち上げ期は利用人数が読みにくく、台数が少ないうちはレンタカーのほうが初期の負担を軽くできます。送迎バスは1台あたり数百万円規模の投資になり、購入すれば開始直後から固定費が発生します。

ところが事業を始めたばかりの時期は、利用者の数も稼働の安定度も読み切れません。需要が固まる前に車両を買い切ると、稼働の低い車を抱えたまま費用だけが出ていくおそれがあります。

レンタカーであれば初期投資を先送りでき、実際の利用状況を見ながら必要な台数を見極められます。少人数かつ短期間の送迎から始め、需要が固まった段階で購入台数を決める進め方が可能です。

長期になると購入より割高になりやすい

レンタカーは借り続けるほど費用がかさむため、長期の常用には向きません。レンタカーの料金は日額や月額で積み上がり、借りている期間が長いほど累計額が膨らみます。

半年、1年と借り続ければ、どこかで購入やリースの総額を上回る分岐点を超えてしまいます。目先の初期費用が軽いからと期限を決めずに使い続けると、結果として高くつくことになりかねません。

レンタカーはあくまで納車までのつなぎであって、恒常的な送迎手段として長く使う前提のものではありません。どのくらいの期間を超えると割高に転じるのかを、あらかじめ見積もっておく必要があります。借りる前にいつまで使うかの期限を決め、その期間内で本車両へ切り替える段取りを立てておきましょう。

レンタカーで送迎を始めるときの確認事項

レンタカーで送迎を始めると決めても、契約の前に確かめておくべき点がいくつもあります。ここでは、法律・免許・車種・保険・契約条件という5つの確認事項について解説します。

有償運送に当たるか確認する

まず確かめたいのは、その送迎が料金を取る有償運送に当たるかどうかです。

利用者から運賃を受け取って人を運ぶ行為は、道路運送法上の旅客自動車運送事業に当たり、原則として許可が必要になります。施設の利用料にサービスとして含まれる無償の送迎であれば、自家用車の扱いで運べる場合が多くあります。ところが送迎そのものに別料金を設定すると、事業許可の対象になりうるため注意しなければなりません。

レンタカーを使うかどうかは論点の一部にすぎず、そもそも有償で運ぶかどうかが先に問われます。ここを確かめないまま始めると、無許可運送とみなされるおそれがあります。自社の送迎が有償に当たるかどうかを、開始前に管轄の運輸支局や専門家へ確認しておきましょう。

運転者の免許区分を確認する

運転する人が持つ免許で運べる車が変わるため、車両の定員と免許の対応を確かめます。

車の乗車定員によって必要な免許は段階的に変わり、定員11人以上の車両は中型免許や大型免許が求められます。定員10人以下のワゴン車であれば、普通免許で運転できる範囲に収まることが多いでしょう。運賃を取る旅客運送では二種免許が必要になるなど、送迎の形態によっても条件が変わります。

借りようとしている車の定員に対して、運転者の免許が足りていなければその車は運べません。人手の割り当てを決めてから車種を選ぶと、免許の不足に後で気づいて借り直す事態も起こりえます。借りる車の定員と運転者の免許区分が合っているかを、車種を決める前に照合しておきましょう。

定員に合う車種を選ぶ

1回に運ぶ人数を運びきれる車種を選ばないと、送迎そのものが回らなくなります。送迎する人数に対して定員が不足すると、1回で運びきれず往復や増車が必要です。

定員10人以下のワゴン車、11人以上のマイクロバスというように、車種によって運べる人数と必要な免許が変わります。まずは1回に運ぶ最大人数を洗い出し、その人数を満たす定員の車種を候補に挙げましょう。

車いすを使う利用者がいる施設では、乗り降りのしやすさも車種選びを左右します。リフトやスロープを備えた福祉車両を貸し出しているレンタル会社もあるため、必要であれば取り扱いの有無を問い合わせておくとよいでしょう。

運ぶ最大人数と乗り降りの条件を書き出し、その両方を満たす車種で見積もりを取ってみてください。

業務での送迎に使える保険か確認する

レンタカーに付く標準の保険が、業務の送迎まで補償するとは限らない点にも注意が必要です。

レンタカーの標準保険は自家用の利用を前提にしており、業務利用や不特定多数の送迎を補償の対象外にしていることも少なくありません。送迎中の事故で乗客がけがをしたとき、契約内容によっては補償を受けられないおそれがあります。料金に保険が含まれているからと安心して、補償の範囲まで確かめずに借りるのは避けたいところです。

借りる前に、業務での送迎に使えるのか、乗客への補償が含まれるのかをレンタル会社に確かめる必要があります。標準の補償では不足する場合には、事業者向けの上乗せ補償や別途の保険加入も検討できます。契約前に補償の範囲を書面で確認し、乗客まで守られる状態にしてから運行を始めましょう。

レンタカー送迎にかかる費用の確認方法

つなぎにレンタカーを使うかどうかは、費用の見通しによっても変わります。ここでは、短期レンタルの料金相場から購入との比較、期間による割高の見極めまでを解説します。

短期レンタルの料金相場を押さえる

レンタカーの費用は車種と借りる日数で決まるため、まず料金の相場をつかみましょう。

レンタカーは日額の課金が基本で、車種が大きいほど、また借りる期間が長いほど1日あたりの総額も上がります。定員10人前後のワゴン車でおおむね1日1万円前後、マイクロバスになるとワゴン車より高くなるなど、車格ごとに料金帯が分かれます。まずは使う車種と必要な日数から、1日あたりの単価を押さえておきましょう。

週単位や月単位のプランは、日額で借り続けるより割安になることが多くあります。つなぎの期間がある程度読めているのであれば、長期プランと日額プランの両方で見積もりを取って比べるとよいでしょう。

複数のレンタル会社から見積もりを取り、日額と総額の両方を並べて把握してみてください。

つなぎ期間の長さで割高になるか見極める

同じレンタカーでも、つなぎが短いか長いかで有利不利が入れ替わります。レンタカーは短期であれば割安ですが、納車が延びてつなぎが長引くほど費用はかさんでいきます。

納車まで数週間ならレンタルで十分に間に合う一方、数か月先になると月極めやリースのほうが安くつくこともあるでしょう。つなぎ期間の見込みと、先ほどの損益分岐点を突き合わせて見る必要があります。

納車予定が後ろにずれれば、その分レンタルの費用も上乗せされます。予定どおりに進む場合だけでなく、遅れたときにいくら増えるのかも試算しておくと判断を誤りません。つなぎ期間の見込みが分岐点に近いのであれば、レンタルのまま通すか手段を切り替えるかの基準を先に決めておきましょう。

自社バスへの切り替え時期

レンタカーはつなぎであって、いずれ自社バスへ切り替えます。ここでは、切り替え時期の決め方と、その前にそろえておく運用について解説します。

納車予定から逆算して期間を決める

自社バスの納車日が分かれば、レンタカーを借りる期間はそこから逆算して決められます。納車日が定まれば、開始日から納車日までの日数が、そのままレンタカーでつなぐ期間になります。

納車後すぐに切り替えられるとは限らず、車両の登録や保険の付け替え、運転者が新しい車に慣れる時間も見込んでおかなければなりません。これらの準備日数を足したうえで、レンタルの返却時期を決めます。

納車は予定どおりに進むとは限らず、後ろへずれる可能性もあるため注意しなければなりません。契約の時点でレンタルの延長ができるかを確かめておけば、納車が遅れても送迎を止めずに済みます。納車予定日から逆算して、いつまで借りるかを具体的な日付で決め、延長の可否もあわせて押さえておきましょう。

切り替え前に運用ルールを固める

レンタカーで走らせている間に、送迎の運用を実際の運行で固めておきます。つなぎの期間は、送迎ルートや時刻、乗り降りの場所、遅れたときの連絡方法といった運用の型を試す機会になります。

レンタカーで実際に回しながら課題を洗い出しておけば、車両が自社バスに替わっても同じ流れで引き継ぎが可能です。走らせてみて初めて分かる不便もあるため、この期間に運用を詰めておくとよいでしょう。

運転者の担当割りや当日の連絡手順は、頭の中だけでなく文書に残しておきます。手順が書面になっていれば、車両が替わっても人が替わっても同じ運用で回せます。切り替え当日までに運用ルールを一度書き出し、自社バスでそのまま動かせる状態にしておきましょう。

送迎バスの納車が間に合わない時はレンタカーも検討を

送迎バスの納車が開始日に間に合わないとき、レンタカーでつなぐ方法は現実的な選択肢です。開始日が動かせず台数も少ないうちは初期投資を先送りでき、実際の利用を見ながら購入台数を判断できます。

ただし始める前に、その送迎が有償運送に当たるか、運転者の免許や車両の定員、業務に使える保険か、契約が送迎を認めているかを一つずつ確かめておく必要があります。費用は短期なら割安でも、つなぎが長引くほど購入やリースを上回るため、損益分岐点を見て期限を決めることが欠かせません。

自社バスの納車日から逆算して借りる期間を決め、つなぎの間に運用ルールを固めておけば、切り替えも滞りなく進みます。まずは自社の送迎条件を書き出し、その条件で借りられるレンタカーがあるかをリサーチしてみてください。

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