2025.04.26
カテゴリ:運行管理
タグ:ノウハウ
派遣スタッフ用送迎バスを運行する理由とは?2種類の運行方法も紹介派遣スタッフと契約する際、駅や寮などから事業所までの送迎バスを用意するケースがあります。しかし「派遣スタッフ向けの送迎バスを用意した方がいいの?」「派遣スタッフ向けの送迎バスはどのように運行したらいいの?」と悩まれるご担当者様も多くいます。
そこで今回は、派遣スタッフ向けの送迎バスを用意する理由やメリットを解説します。運行方法についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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派遣スタッフ向けの送迎バスを用意する理由
人材を必要とする派遣先企業とスタッフ派遣契約をする際、事業所によっては派遣スタッフ向けの送迎バスを用意することがあります。
送迎バスを用意する大きな理由は、公共交通機関が不便、もしくはまったくないことです。車がなければ通勤が困難な場合に、派遣スタッフ向けの送迎バスが運行されます。
派遣先企業が送迎バスを準備することができない場合、顧客満足度を高めるために派遣会社が送迎の仕組みを用意することもあります。
派遣スタッフ向けの送迎バスを用意する4つのメリット
派遣スタッフ向けの送迎バスを用意するメリットは、主に次の4つです。
- スタッフを集めやすい
- 大規模な駐車場が不要
- 労災の可能性を下げられる
- 派遣先企業の満足度が高まる
それぞれの項目について、詳しく解説します。
スタッフを集めやすい
派遣スタッフとして働く人の中には、自家用車や免許を持っていない人も多くいます。通勤に自家用車が必須となる場合、それだけで働ける人の数が減ってしまうでしょう。しかし、駅やバス停などから送迎バスで通勤できるのであれば、通勤が可能な人が増えます。多くの人を必要としている事業所ほど、送迎バスを用意するメリットが大きいと言えるでしょう。
また、通勤にはストレスがつきものです。通勤で生じるストレスの例として、次のようなものが挙げられます。
- 座席に座れず立ったままでの移動
- 公共交通機関の本数が少ないために生まれる無駄な時間
- 悪天候の場合の徒歩移動
- 事故やトラブルによる公共交通機関の遅延
上記の通勤ストレスは、どれも送迎の仕組みを導入すれば軽減するものばかりです。例えば、派遣スタッフの人数に合わせて送迎バスを導入すればみんなが座って通勤できますし、始業時間に合わせて運行すれば無駄な時間を減らせます。また、徒歩移動の距離が少なければ天候が悪くても気になりにくいことに加え、公共交通機関に比べて遅延や運休の可能性が低いこともメリットです。派遣スタッフの通勤ストレスを減らせば、その分のエネルギーを仕事に注いでもらえる可能性があります。
大規模な駐車場が不要
派遣スタッフを含むすべてのスタッフが自家用車で通勤する場合、人数に応じた広さの駐車場が必要です。時期によって契約する派遣スタッフの人数に繁閑差がある場合でも、常に多くの駐車場を確保しておかなければなりません。しかし、送迎を導入すれば、駐車場は送迎バスの分だけ確保すれば大丈夫です。十分な駐車スペースを用意できない場合にも、送迎バスが役立ちます。
労災の可能性を下げられる
通勤中の事故は、労災に該当します。派遣スタッフの場合、実際に労災保険を使用するのは派遣元の会社ですが、派遣スタッフを受け入れる企業でも発生状況の説明や各種書類の作成などを行わなければならず、手間がかかります。送迎バスを導入すると、1台に多くのスタッフがまとめて乗ることで事故の確率が下がります。プロのドライバーが運転する送迎バスであれば、さらに事故の可能性を減らせるでしょう。
派遣先企業の満足度が高まる
派遣先企業の立地によっては、公共交通機関での通勤が困難なことがあります。その際には最寄りの駅から勤務地までの通勤バスを用意すればよいですが、人材の確保や車両の管理が面倒だと考える企業も少なくありません。
そこで送迎バスを代わりに運行することで、派遣先企業は手間が減り、顧客満足度の向上にもつながるのです。
派遣スタッフ用送迎バスが必要かどうかの判断基準
派遣スタッフ用送迎バスが必要かどうかは、次の3つのポイントで判断しましょう。それぞれ、詳しく紹介します。
- 勤務地までの通勤手段の有無
- 応募者層の通勤事情
- 通勤環境が理由で離職したケースの有無
勤務地までの通勤手段の有無
まず最初に確認すべきは、勤務地までの通勤手段がどの程度整備されているかです。最寄り駅やバス停から徒歩で通える距離にあるか、通勤時間帯に運行している公共交通機関があるか、天候による影響を受けやすくないかなどをチェックしましょう。
工場や倉庫などの郊外立地では、公共交通機関がほとんど使えないケースも多く、徒歩や自転車では現実的に通勤できないこともあります。通勤が困難な環境である場合、送迎手段の用意は人材確保に直結します。逆に、公共交通機関が豊富でアクセスも良好なエリアであれば、送迎バスの必要性は下がるでしょう。
応募者層の通勤事情
通勤手段の有無に加えて、実際の応募者層がどのような交通手段を持っているかを把握することも重要です。特に若年層や外国人労働者など、車やバイクを所有していないケースも多く、通勤手段が限られていることがあります。「免許を持っていない」「自転車しか使えない」といった声が見られる場合、送迎バスがあるかどうかで応募のハードルが大きく変わります。
これまでの応募者の通勤手段をヒアリングしたり、応募者データを分析することで、送迎のニーズをより正確に把握できます。実態に合った手段を提供することで、採用効率を高めることが可能です。
通勤環境が理由で離職したケースの有無
過去に「通勤が負担で続けられなかった」という理由で派遣スタッフが離職したことがある場合は、送迎バスの導入を前向きに検討すべきです。特に、バスや電車の本数が少なく始業時間に間に合わない、乗り換えが多く時間がかかる、悪天候時の移動が大変など、通勤ストレスが積み重なることで定着率が低下している可能性があります。
定期的に離職理由を集計・分析し、通勤に関する言及が多い場合は、送迎バスの整備が解決策となり得ます。採用した人材が長く働ける環境を整えるためにも、通勤環境の改善は重要な投資といえるでしょう。
派遣スタッフ送迎バスの運行方法は2種類
派遣スタッフ送迎バスの運行方法は、主に次の2種類です。
- 自社スタッフによる運用
- 代行業者による運用
それぞれの方法について、詳しく解説します。
自社スタッフによる運用
派遣スタッフの送迎バスを、自社スタッフによって運行している事業所も多くあります。自社スタッフによる運用では、運転専門のスタッフを雇用する場合と既存のスタッフが運転業務を行う場合の2種類に分けられます。
代行業者による運用
派遣スタッフ送迎バスの、代行業者を利用する方法もあります。さまざまな手間を省いて送迎バスを運行したい、送迎バスの運行をプロに任せたいなどの場合には、代行業者を利用すると便利です。
派遣スタッフ送迎バスの代行業者を利用する5つのメリット
派遣スタッフ送迎バスの代行業者を利用するのには、次の5つのメリットがあります。
- 運行ルートの作成が不要
- 運転手の欠勤に対応できる
- 車両点検などの管理が不要
- 必要なときだけ依頼できる
- 万が一事故があっても対応の手間がかからない
それぞれの項目について、自社スタッフによる運行の場合と比較しながら解説します。
1.運行ルートの作成が不要
自社スタッフが送迎バスを運行する場合には、当然運行ルートの作成も自社で行わなければなりません。しかし、代行業者を利用する場合には、運行ルートの作成も代行業者が行います。最寄駅から勤務地までだけでなく、従業員の居住地へのルート作成も可能です。プロが運行ルートを作成することで、より効率よく運行できる可能性があります。
2.運転手の欠勤に対応できる
自社スタッフが送迎バスを運行する場合、運転を担当する社員が体調不良などで欠勤した場合には、代わりのスタッフを探さなければなりません。普段運転業務を行っていないスタッフが送迎バスを運転する場合、運行ルートの把握などに時間がかかることもあります。代行業者を利用する場合、普段のスタッフが欠勤した場合でも、代わりのスタッフを自社で探す必要はありません。
3.車両点検などの管理が不要
自社スタッフが送迎バスを運行する場合、運転手だけでなく車両の管理も必要です。日常的な点検は手間がかかるだけでなく、見落としが事故に繋がる可能性もあります。代行業者を利用すれば、手間がかからないだけでなく、プロが点検するので安心です。
4.必要なときだけ依頼できる
常に派遣スタッフを募集しているわけではなく、繁忙期だけの契約としている事業所も多くあります。自社で送迎バスを運行すると、繁忙期にも関わらず送迎バスを運転するためにリソースが奪われてしまいます。また、運転専門の社員を雇う場合、繁忙期以外にも仕事を用意しなければなりません。しかし、代行業者なら繁忙期だけ利用するなど、必要なときだけ依頼できます。
5.万が一事故があっても対応の手間がかからない
自社で送迎バスを運行していて、万が一事故が起きた場合には自社で対応を行わなければなりません。しかし、送迎代行を利用する場合には代行業者が事故対応を行います。つまり、事故対応にかかるさまざまな時間や手間を削減できます。
派遣スタッフ送迎バスの代行業者を利用するデメリット
派遣スタッフ送迎バスの代行業者を利用するデメリットは次の2つです。
- 採用に直接関われない
- 単発での依頼は割高になる可能性がある
それぞれの項目について、詳しく解説します。
採用に直接関われない
自社で送迎バスを運行する場合、他の業務を行う社員が運転する場合も、運転業務専門の社員を雇う場合にも、直接自社に合った人材を選べます。しかし、代行業者を利用する場合には、直接採用活動に関わることはできません。
単発での依頼は割高になる可能性がある
普段は自社で送迎バスを運行して、自社のスタッフが休みのときだけ代行業者を依頼するといった使い方も可能です。しかし、そのような単発での依頼は料金が割高になる可能性があります。また、当日の申し込みは受け付けていない代行業者が多いため、体調不良などによる突然の欠勤の際に代行業者に依頼するのは難しいと考えておいたほうが良いでしょう。
送迎バス導入を成功させるための運用ポイント
送迎バスの導入を成功させるためには、次の2つのポイントに注力しましょう。それぞれ、詳しく解説します。
- スタッフのニーズを反映したルート設計
- トラブル防止のためのルール整備
スタッフのニーズを反映したルート設計
送迎バスの効果を最大化するには、スタッフの居住地や通勤時間帯に合わせたルート設計が重要です。特に派遣スタッフは広範囲から通勤するケースも多く、単純に「駅から勤務地へ」というルートだけでなく、自宅近くに立ち寄る「ピックアップルート」も検討するとよいでしょう。
また、通勤時間が過度に長くならないよう、複数のルートを設定する、乗車人数に応じて車両を増やすといった柔軟な設計も求められます。事前にアンケートを実施してニーズを把握する、定期的に見直しを行うなど、現場の声を取り入れながら運用することが、送迎バスの満足度と活用率を高めるポイントです。
トラブル防止のためのルール整備
送迎バスの運用にあたっては、乗車マナーやトラブル時の対応ルールを明文化しておくことが欠かせません。たとえば、「○分前までに乗車場所に到着しておく」「無断キャンセルは原則禁止」などの基本ルールを定めておくことで、遅延やトラブルの防止につながります。
また、急な欠勤や天候不良による運行変更時の連絡体制、非常時の緊急連絡先や代替手段も事前に整備しておくことが大切です。ルールをスタッフ全員に周知・共有するだけでなく、乗車前の同意書の取得やマニュアル化によって、トラブル発生時にも冷静かつ迅速に対応できる体制を整えましょう。
送迎バスの活用が特に効果的なケース
送迎バスは、特に次のようなケースで効果的です。
- 人手不足の地方工場・物流倉庫
- 夜勤・シフト勤務など時間帯が不規則な現場
人手不足の地方工場・物流倉庫
地方に立地する工場や物流倉庫では、最寄り駅から距離がある、バスの本数が少ないなどの理由から、公共交通機関だけでは通勤が難しいことが多々あります。こうした地域では「通勤手段がないから応募できない」という求職者の離脱を招きやすく、深刻な人手不足につながっている可能性があるのです。
送迎バスを導入することで、通勤手段を持たない人にも働く機会を提供でき、応募のハードルを下げられます。地域の労働力を最大限に活用するためにも、交通インフラが整っていないエリアでの送迎バスは極めて有効な対策といえるでしょう。
夜勤・シフト勤務など時間帯が不規則な現場
夜勤や早朝・深夜のシフトがある現場では、公共交通機関の運行時間と合わず、通勤が困難になるケースがよくあります。特に終電後や始発前の時間帯では、移動手段がなく就業を断念する人も少なくありません。
送迎バスがあれば、勤務時間に合わせた柔軟な運行が可能になり、求職者にとって働きやすい環境を整えることができます。また、暗い時間帯の徒歩通勤に不安を感じる人や、通勤トラブルを避けたいと考える人にとっても安心材料となります。結果として、採用率や定着率の向上に貢献する手段となるでしょう。
派遣スタッフ送迎バス導入で派遣スタッフの満足度が高まる
派遣スタッフ向けの送迎バスを用意することで、スタッフの満足度を高められることに加え、大規模な駐車場が不要になるなどのメリットがあります。派遣スタッフ向けの送迎バスの運行方法は、自社で運行するやり方と代行業者に依頼するやり方の2種類です。
代行業者への依頼はメリットが多いのですが、デメリットもあります。この記事を参考に、メリット・デメリットを理解したうえで、派遣スタッフ送迎バスの運行について考えてみてください。
送迎バスに手が回らず、「なんとなく」で運用してしまっている方へ
「他の業務に追われ、属人的に運用している」
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想定送迎人数もしくは車両台数、1日の想定稼働時間帯、地域、週間稼働日数を記載いただければ、最短翌日に見積もりをお出しします。
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