2025.06.28
カテゴリ:安心/安全/教育
タグ:ノウハウ
原付免許で125ccバイクが運転可能に!知っておくべき4つの条件とは「原付免許で125ccのバイクを運転できるって本当?」
実は最近の法改正により、一定の条件を満たせば原付免許でも排気量125ccのバイクを運転できるようになりました。
この記事では、制度が改正された背景や施行時期、そして現在すでに原付免許や普通自動車免許を持っている方が、125ccバイクを運転するために必要な条件について詳しくご紹介します。加えて、運転に必要なスペック条件や注意点についても、わかりやすくまとめています。
読み進めることで、自分の免許でどのようなバイクが運転できるのかが明確になり、購入や利用に向けた準備をスムーズに進められるようになります。
「何を確認すればいいかわからない」という方は、まずこの記事を最後まで読んでみてください。
原付免許でも125ccバイクが運転可能に!
2025年4月1日からの法改正により、原付免許を持っていれば排気量125cc以下のバイクも運転できるようになりました。この変更が実現した背景や、すでに免許を持っている場合の運転可否について解説します。
制度が改正された背景
制度が改正された背景には、いくつかの理由があります。
まずひとつは、50ccバイクの市場縮小です。電動アシスト自転車の普及や少子化の影響で国内の需要が減少したことに加え、世界的に利用が少なく輸出量が見込めないことから、多くのメーカーにとって採算が取れにくい状況が続いています。
もうひとつの理由が、国内第4次排ガス規制の対象拡大です。排ガス規制とは、大気環境を保護するために排気ガスに含まれる有害物質の量を制限するための制度です。これまで50cc以下のバイクは規制対象外でしたが、2025年11月からはこの規制が50cc未満にも適用されることになります。
しかし、現行の50cc車両はこの基準を満たすことが難しく、新たなモデルの開発も生産縮小の状況下では現実的ではありません。一方で、125ccクラスのバイクであれば現行の排ガス基準をクリアしやすいため、全国オートバイ協同組合連合会と日本自動車工業会は制度変更を国に働きかけました。
こうした複数の事情を踏まえて、2025年4月より、原付免許で125cc以下のバイクの運転が認められるようになったのです。
すでに免許を持っている場合の運転可否
制度の改正以前から、第一種原付免許や普通自動車免許を取得していた方は、追加の手続きなしで125cc以下のバイクに乗ることができます。わざわざ免許の取り直しや限定解除などの手続きは必要ありません。
普通自動車免許を持っている人も同様です。特別な手続きや費用の支払いは必要なく、125ccクラスのバイクを運転できます。特別な準備や講習を受けなくても利用できるのが、この制度変更の大きな特徴です。
原付免許で乗れる125ccバイクの条件
法改正により、原付免許でも125ccクラスのバイクに乗れるようになりましたが、どんな125ccバイクでも運転できるわけではありません。対象となるバイクには一定の条件が設けられています。
もし、その条件を超える125ccバイクに乗りたい場合は、小型限定普通二輪免許が必要です。従来の原付免許での運転範囲と、制度変更によって新たに可能になった範囲、そして小型限定普通二輪免許との違いは次の通りです。
従来の原付免許 |
制度改正後の原付免許 |
小型限定普通二輪免許 |
|
排気量 |
50cc |
125cc |
125cc |
最高出力 |
制限なし |
4kW(5.4ps)以下 |
制限なし |
最高速度 |
30km/h |
30km/h |
60km/h |
二人乗り |
不可 |
不可 |
可 |
二段階右折 |
あり |
あり |
なし |
出力制限は4kW(5.4ps)まで
これまでの制度では、50cc以下のバイクに対して出力の上限は特に定められていませんでした。しかし、新しい制度では排気量125cc以下であることに加え、最高出力が4kW(5.4ps)以下であるという条件が追加されています。そのため、運転する車両を選ぶ際には注意が必要です。基準を超える車両を運転したい場合には、小型限定普通二輪免許を取得しなければなりません。
最高速度は30km/h
これまで原付免許では50cc以下のバイクしか運転できず、最高速度は時速30kmに、125ccまでのバイクを運転できる小型限定普通二輪免許では60km/hに制限されていました。
今回の制度見直しにより、原付免許でも排気量125cc以下のバイクが運転可能になりましたが、速度制限については従来通り。125ccまでのバイクが運転できるようになったからといって、原付免許では引き続き最高速度30km/hまでとなります。小型限定普通二輪免許を持っていれば、最高速度60km/hでの運転が可能です。
二人乗り不可
従来、原付免許で乗れる50cc以下のバイクは、法律上ひとり乗りのみが許可されており、同乗者を乗せることはできませんでした。このルールは、制度が変更されたあとも変わっていません。
これに対し、小型限定普通二輪免許を持っている方は、125ccまでのバイクであれば二人乗りも認められています。制度改正によって車両の選択肢は広がりましたが、依然として認められていないため、誤って違反しないようにしてください。
二段階右折あり
これまで原付免許で運転できる50cc以下のバイクは、3車線以上ある道路では二段階右折が義務付けられていました。この点は制度が見直された現在でも変わっておらず、たとえ原付免許で125ccまでのバイクに乗れるようになったとしても、二段階右折のルールはそのまま適用されます。
一方、小型限定普通二輪免許を所持している場合は、こうした右折方法の制限はなく、通常の右折が可能です。特に排気量が50ccを超えるバイクに乗る際には、免許によって右折方法が異なることに十分注意しましょう。
原付免許で125ccバイクに乗るためのルールを確認しよう
2025年4月の制度改正により、原付免許でも排気量125ccまでのバイクに乗ることができるようになりました。この制度変更の背景には、50ccバイクの生産縮小や厳しくなった排出ガス規制が関係しています。
すでに原付免許や普通自動車免許を持っている方であれば、特別な手続きなしで運転可能ですが、すべての125cc車両に乗れるわけではありません。出力が4kW以下であること、最高速度は30km/hまで、二人乗り不可、二段階右折ありといった条件があります。条件を超えるバイクを運転したい場合は、小型限定普通二輪免許が必要です。
自分の免許で乗れるバイクの条件をしっかり理解し、購入前に必ずスペックを確認し、安全かつ快適な125ccバイクライフを始めましょう。