2023.02.26
カテゴリ:セミナー
タグ:ドライバー募集
採用戦略の2つの構造と採用効率を上げるコツ自動車運行管理サービスを提供していく株式会社ビジネスサポートでは、企業理念に忠実となりながら、事業戦略と予算計画を立て、人事計画をしています。私たちの目指すビジョンに到達するためには、今何が必要なのかということですね。
私は現場ドライバーの採用というミッションを与えられているのですが、これが全社全体で重要なミッションでして、上記の企業戦略構造のうち、人事戦略に当てはまります。
採用戦略が基盤とするふたつの戦略構造
現場ドライバーの人材採用戦略を形作る考え方として、「新規案件」と「既存案件の立て直し」の2本柱で考えております。
- ★1.新規案件:企業の発展に必要な人材を集める。
- ★2.既存案件の立て直し:不足した人員を集める。
これら2つの違いは、読んで字のごとく新規か既存かの違いです。新しいお客様から依頼を受け体制を構築するために人材採用をする場合は新規案件に当てはまります。
対してこれまで順調に運用していた既存顧客の運用管理で、何らかの原因で人材が不足した場合には迅速な欠員補充が求められます。この不足人員を補充するために人材を採用する場合は既存の立て直しに当てはめて考えております。
ではこの新規案件と既存の立て直しの採用戦略は、一見するとどちらも同じドライバー採用に見えますが、私たち管理部門から見ると実は全く同じではありません。その理由を説明しましょう。
既存の立て直しでは、新規案件よりも多くの売上を求められる
今回は考え方をわかりやすくするため、現状のすべての案件を100としたときに、新規案件の採用を行う場合と、既存案件の採用を行う場合でどのような数字の違いが出るのかをグラフで表してみました。
新規案件を受注した際、1件ごとに売り上げが20%増加するとシンプルに考えるとします。そのため本来の売上100%で新規案件を1件受注すると、売り上げは120%となります。新規案件だけが増えていった場合、順調に売り上げが伸びていく、という算段です。
一方、既存案件の立て直しが必要(ドライバーが不足している)となった場合、現状の稼働率は15%減り85%となります。そのため減ってしまった15%を取り戻さなければ、新規受注分の20%を足しても120%には到達できません。
では既存顧客へ割増の請求をすればよいかと言えば、それはNOです。ドライバーが不足しているのは弊社の都合だからです。低下してしまった売り上げと稼働率を取り戻すには、採用チームがいかに効率よく新しいドライバー人材を採用できるかにかかってきます。
採用未経験の担当者でも毎月70~80件の応募を獲得する秘訣
ちなみに新卒・中途採用の大手であるネオキャリアによると、アルバイト1人を採用するために必要な平均採用単価は約6.4万円であったと公表されており、業種によっては10万円近くかかることもあるようです。
弊社の求人の場合、送迎車両1台に対して求人を出しており、1人採用するか、2人採用するかで費用は変わりません。そのため、求人を出す場合は必ずと言っていいほど2人以上を採用するようにしています。
なぜなら、2人を採用するために1つの求人で良いため、求人費用の削減と採用期間の短縮につながるからです。同じ原稿・同じ内容・同じ応募時期の求人で2人も採用できるのに、求人作成の作業時間は1人分で良いのですから、こんなに効率的なことはありません。
しかも、募集人数1人で出すよりも、2人で出した方が、求職者にとってもハードルが低くなるのか、「働きたい」と思ってもらえるみたいで、毎月70〜80件もの応募が殺到しています。どのようにこれだけの応募をしていただけるようになったのかは、別記事「採用未経験者による半年間の苦悩と挑戦の末に、次々と応募が殺到するようになった背景」でお話ししていますので、あわせてご覧ください。
採用効率を上げるコツは「求職者様への”メッセージ”」
ここまで話した内容だけで見ると、すごく調子がいいように見えますが、現実のところ甘くはありません。何しろこれまで営業畑で動いていたものですから、採用のノウハウなどなく、しかも求人も採用もたった一人で行っているのですから。
求人票を一つつくるのにもひと苦労です。初稿を作成するのに30分、業者さんからのフィードバックを受けて修正すること平均4回(日を跨ぐ事もよくあります)。面接資料の作成に30分~1時間、それも使いまわせるところは使いまわし。
最近は面接を他部署でも実施してくれるようになってきましたが、それでも現場担当者や面接担当者と確認する内容が多く、メールや電話に1時間はかかっていますね。そして求人は毎週更新しているので、原稿の修正で1日がおわることもしばしば。毎日ドタバタです。
あっ、だから他社さんでは求人と採用を別の専門部署で行っているんですね。弊社では私がほとんどの求人採用業務に挑戦しています!正直追いついていません!
それでも、求人採用は楽しいですね。新しい案件ではどのようなドライバーさんに応募してほしいのか、求職者のターゲット層によって言葉の微細なニュアンスを変えています。本当に地味な言葉の違い、使い方、それだけで反応が変わってくるんです。
一筋縄ではいかない採用ですが、これからも効率よく楽しく行っていきたいと思います!