2023.05.27
カテゴリ:自動車運行管理DX
タグ:デジタルシステム
運転日報の作成はペーパーレス化で効率アップ!脱・手書きの方法も紹介毎日発生する業務日報の管理にお悩みの方もいるでしょう。ドライバーの数が増えるほど業務量は比例して増えていき、管理に時間がとられます。
実は、手書きの勤怠管理や運転日報はペーパーレス化すると現場も本部も負担が減り、業務効率のアップに繋がります。
そこでこの記事では、運転日報を手書きで作成するデメリットや、ペーパーレス化の方法・メリットを紹介します。運転日報作成の業務を少しでも減らしたいと考えている方は、ぜひご覧ください。
運転日報とは
運転日報とは、車両の運行を記録するためのものです。運送業者など「貨物自動車運送事業輸送安全規則」によって定められた業者や、安全運転管理者の配置義務がある事業者では、運転日報を作成する必要があります。
運転日報には、次のような情報を記載します。
- ドライバー名
- 乗務した事業用自動車の自動車登録番号
- 乗務開始・終了時間とその地点
- 休憩・睡眠時間
- ドライバーの交代地点
- 貨物の状況
- 異常や事故が起きた場合の記録
- 運行経路
運転日報は、社員の勤怠管理に活用できます。また、記録された情報を分析すれば、エコドライブの指導やルート改善などの業務効率化に役立てられるケースもあります。
紙に手書きで運転日報を作成する際の問題点
運転日報は、紙に手書きで記載する場合と電子的に作成する場合があります。手書きで運転日報を作成している企業も多いかと思いますが、手書きでの運転日報作成には次のような問題点があります。
- 読みにくい場合がある
- 作成に時間がかかる
- 管理に手間がかかる
それぞれ、詳しく解説します。
読みにくい場合がある
業務中に運転日報への記録を残す場合、どうしても急いで書かなければならない場面も発生します。急いで書くと文字が汚くなりがちで、読みにくくなってしまうケースもあるでしょう。
何が書かれているのかドライバーに確認し、書かれている内容がわかれば問題ないこともあります。しかし、忙しい業務の中では、何を書こうとしたのか日報を書いたドライバー自身が分からなくなってしまうのもよくあることです。
また、手書きで書かれた日報を電子的に保存する際、文字を機械で認識して検索しやすいようにしたうえで保存することもあります。しかし、手書きの文字が汚いと、機械が文字を正しく読み取れないこともあります。
忙しい中せっかく記録をしても、後から読めないのでは意味がありません。手書きの日報では、後から記録を確認できなくなるリスクがあります。
作成に時間がかかる
手書きの日報は、作成に時間がかかります。1日分の行動をすべて記録しなければならないため、どうしても手間も時間もかかってしまうのです。日報作成のために、残業が発生してしまうケースもあります。
また、手書きの場合記入の内容に個人差が出やすいことも、デメリットといえるでしょう。記録が細かければ細かいほど後で役立つ可能性が高まりますが、その分作成に必要な時間が増えてしまいます。
管理に手間がかかる
手書きの場合、日報は紙に記載します。紙で作成した日報は、管理に手間がかかります。
紙のまま保存しておくなら、いつ誰が書いた日報かわかるように整理しておかなければなりません。ドライバー1人につき毎日少なくとも1枚書類が増えていくため、保管場所も考える必要があります。紙の日報は検索性が低いため、必要な情報を探すために手間や時間がかかってしまうこともあるでしょう。
紙のまま保管する場合の欠点をカバーするため、紙に記録された日報を元に電子化して保管する場合もあります。しかし、電子化する場合にはスキャンなどの手間が必要です。また、中には事務員が手作業でデータを入力することもありますが、二度手間になってしまうことに加え、ミスが発生してしまう可能性があるため、効率のよい方法とは言いがたいでしょう。
運転日報をペーパーレス化する方法
紙の日報を管理する手間を省くには、運転日報をペーパーレス化するのがおすすめです。運転日報のペーパーレス化は、法律でも認められています。ただし、改ざんを防ぐため、編集履歴などを残せるよう設定しておかなければなりません。
運転日報をペーパーレス化する場合、主に次の2種類の方法があります。
- Excelなどを利用して作成する
- 専用のシステムを使って作成する
それぞれの方法について、詳しく作成します。
Excelなどを利用して自社で作成する
表計算ソフトのExcelを使えば、手軽にペーパーレスで日報の作成が可能です。インターネットで検索すると日報のテンプレートも見つかります。フリーのテンプレートを活用すれば、どのようなものを作ればよいか迷わずにペーパーレス化を進められるでしょう。すでにExcelを利用しているのであれば、追加の費用もかかりません。
Excelを利用する場合の問題点は、記録の内容があいまいになりがちなことです。Excelを利用する場合はパソコンで入力することが多く、記憶に頼って日報を作成するケースがあるためです。忘れずに記録するためには業務中のメモが必要で、手書きの日報を作成する場合異常の手間が生じてしまう可能性があります。
専用のシステムを使って作成する
運転日報を作成するために、専用のシステムを利用する方法もあります。専用のシステムを使えば、手間をかけずに日報を作成可能です。システムによって使い方はさまざまですが、車に搭載した端末のボタンを押すだけで、何時にどんな行動を取ったか、記録できるようなシステムもあります。他にも多くのメリットがあるため、詳しくは次項で紹介します。
専用システムは便利ですが、費用がかかる点はデメリットといえるでしょう。しかし、日報作成に使っていた時間を別の業務にあてたり、残業を減らしたりできれば、トータルでは費用的にもメリットが上回る可能性があります。
専用システムを使って運転日報をペーパーレス化するメリット
専用システムを使った運転日報のペーパーレス化には、次のようなメリットがあります。
- 自動で日報を生成できる
- 車両の位置情報を取得できる
- スマホで使えるものもある
それぞれ、詳しく解説します。
自動で日報を作成できる
前項でも解説した通り、専用システムを使えばボタンを押すなどのちょっとした操作で運行状況を記録し、日報を自動的に作成できます。日報作成の手間がかからないことに加え、システムが記録するため正確性が高い点も、メリットといえるでしょう。
特別に記録が必要な事項が発生した場合には、メモを残せるシステムもあります。例えば、渋滞が発生して到着が遅れた場合などは、記録を残しておくと後で役に立つ可能性があります。
車両の位置情報を取得できる
日報作成システムの多くは、車両の位置情報を取得できる機能も搭載しています。リアルタイムで車両の位置情報を把握することで、その車両があとどれくらいで目的地に着くのか、予定より大幅に運行が遅れている車両がないかなどを確認可能です。
また、各車両の位置情報や走行状況などのデータを収集・分析することで、ルートの最適化が可能なシステムもあります。効率の良いルートを追究したい場合には、こうしたシステムを活用してみるのも良いでしょう。
スマホで使えるものもある
日報作成システムの中には、スマートフォンのアプリとして活用できるものもあります。業務用でスマートフォンを使っているのであれば、新しい機器を導入する必要はありません。
大がかりに端末を導入せず、まずは日報作成システムを試してみたいという場合には、スマートフォンアプリで利用できるタイプを試してみてください。
運転日報のペーパーレス化で業務効率をアップ
今回は、運転日報のペーパーレス化について紹介しました。
運転日報は、必ず決められた内容を記載しなければならないものです。紙に手書きで記録すると、作成にも整理にも手間がかかります。
Excelや専用のシステムを使えば、運転日報のペーパーレス化が可能です。特に専用システムは、自動での運転日報作成も可能で非常に便利です。この記事を参考に、運転日報のペーパーレス化について考えてみてください。