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自動車運行管理ラボ

2022.07.17

カテゴリ:自動車運行管理DX

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マニュアル整備の重要性と形骸化がもたらすリスクについて徹底解説

マニュアル 整備

多くの企業では、業務のマニュアルが用意されています。しかし、一方ではマニュアルを用意していても、その後整備をせず形骸化・属人的になる企業も多く存在します。業務マニュアルは、一度作成したら終わりという事ではなく、継続して更新・運用する必要がありますが、多くの企業がその必要性に気が付いていません。今回は、何故マニュアルの整備が必要で、整備しないことでどういった影響が出るのかを解説していきます。

マニュアル整備が必要な理由とメリット

多くの企業では、業務の内容をまとめたマニュアルが用意されています。しかし、概ね引継ぎの際に使用するためのその場しのぎで用意したものであったり、各担当者の属人性に任されて作成され余計な混乱を招くなど、マニュアルの重要性に気が付いていないまま車両運行を管理している企業が多く存在します。

ここではマニュアルを整備しておくことのメリットを3つ紹介します。

  • 業務を標準化できる
  • 人材育成を効率化できる
  • 業務上の無駄を削減できる

 

業務を標準化できる

マニュアルが整備されていないということは、担当者によっては仕事のやり方に決まりがなく、自己流で仕事を進めたり、業務の間違えに発展することがあります。また、特定の担当者にしか出来ない仕事が生まれてしまい、特定の人に業務が偏って業務効率が悪くなります。当然、何かトラブルが発生した際に、担当者以外にその業務内容を理解している人がいなければ対応もままなりません。

こういった状況を打破して、業務の属人化を防ぐためにマニュアルが役立ちます。各担当者が、業務手順をまとめ、それがどういった考えや意思に基づいているのかを周知できるようにすれば、業務の属人化を防げるのはもちろんですが、対応できる人が簡単に増やせるようになるため、組織としての業務の効率が著しく向上します。

 

人材育成を効率化できる

人事異動や新入社員の教育にもマニュアルは大きく役立ちます。昨今では、業務の引継ぎをOJTという形で行うことは珍しくありません。しかし、引き継がれる側はもちろん、引き継ぐ側にも当然業務があるため、新人の方に付きっ切りで教育するというのは現実的ではありません。

そういった時に整備されたマニュアルがあれば、マニュアルを確認することである程度は読み手が必要な知識や業務の進め方を学ぶことができるため、指導する社員の負担を大きく減らすことができます。整備されたマニュアルがあれば、教える側と教わる側双方に大きなメリットがあります。

 

業務上の無駄を削減できる

業務において、何か疑問や問題が発生した際に、多くの方がその業務の関係者や上司へ問い合わせや相談をすると思います。しかし、必ずしもその担当者や上司へすぐに取り次げるとは限りません。そのため、対応に時間がかかり、その間手を止めてしまったりなど非常に業務効率が悪いです。また、仮にすぐに担当者や上司へ確認や相談ができても、その担当者や上司の手を止めてしまうことになります。

こういった状況にもマニュアルが活躍します。先ほど少しお話ししましたが、整備されたマニュアルには手順のほか、問い合わせへの対応方法や判断基準となる情報が記載されているため、仮に疑問や問題があっても自分自身で解決することが可能となります。

 

マニュアル整備をしないリスク

マニュアル 整備

異動や新入社員の教育用に使用することはあっても、そのマニュアル自体が引き継がれなかったり、古いまま引き継がれて使われなくなってしまったりと形骸化してしまい、その存在意義が問われることが多くなっています。マニュアルを整備しなければ、業務の妨げになり不合理な組織が出来上がってしまいます。ここでは、マニュアルが整備されないことで発生する問題点を3つ紹介します。

 

効率的に業務を進められない

多くの担当者が、業務内容や手順を記載したマニュアルを作成したことに満足してしまい、その後の運用、つまり作成したマニュアルをどうやって活かしていくのかまで考えられていないことが多いです。実際に運用しようにも、そもそもどこに保管してあるのかさえ分からなくなってしまうこともあります。

マニュアルが適切に運用されなければ、担当する人によって業務の進め方に違いが生まれ、業務の標準化や効率化の大きな妨げになってしまいます。マニュアルを作成後、どうやって運用するのかをあらかじめ考えておくことが非常に重要になります。

 

業務の内容確認や質問に時間をとられてしまう

マニュアルは作成して終わりではなく、定期的に整備してアップデートし続ける必要があります。しかし、整備が止まり更新されなくなると情報が古いため、それを見て業務を進めている社員から質問を受けることになります。内容の修正に時間を取られ、結果として質問する側とされる側双方に大きな時間的ロスが発生します。

 

保管方法が曖昧で閲覧されなくなる

マニュアルを作成した際には、保管方法やその後の運用方法を管理するルールを決めておく必要があります。そのルールが曖昧だと、そもそも何がマニュアル化されているのか、どこに保管されているのか分からないため閲覧することができません。

また、人によってマニュアルの管理方法が違うと、同じ業務内容のマニュアルを複数の人が作成していたり、その情報を統一するのに時間がかかり、無駄な時間を必要としてしまいます。

 

マニュアル整備を継続するポイント

マニュアル 整備

マニュアルは定期的に内容を確認して更新することが大切になります。また、誰が見ても理解できるように、分かりやすく内容をまとめる必要があります。ここでは、マニュアルを整備する方法について解説します。

 

定期的に内容を更新する

業務は、環境の変化でその内容が常に変わっていきます。永遠に同じ方法で業務を行うことはまずありません。そのため、マニュアルに記載する内容もその変化に合わせて常に最新にする必要があります。内容が古いと余計な確認事項に時間を割くことになりかねません。必ず定期的にマニュアルを確認して、最新の情報に更新していきましょう。その際に、管理者を決めておくと、保管や更新漏れを防ぐことが出来ます。

 

複数人で内容を確認する

そもそも、作成したマニュアルが適切な内容になっていることを複数の人で確認しましょう。作成したマニュアルを使って業務を進めてもらい、自己流になっていないか、内容に不備はないか内容を確認してもらうのが一番確実な方法です。

その際には、マニュアルの内容が5W1Hが明確になっているのかを確認しましょう。「誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように」という点が明確でなければ、偏りのある内容になっている可能性があります。その業務を初めて取り組む人にとって分かりやすければ、まず間違いのないものになっています。

 

まとめ

マニュアルは一度作ったら終わりではなく、常に整備し更新していく必要があります。また、更新して最新の情報を保つことも重要ですが、作成したマニュアルが効率よく使われることも大事なため、作成だけでなく運用についても考慮する必要があります。

どちらか片方だけでも抜けてしまうと、マニュアルとしての効果が薄れてしまうだけでなく、余計な混乱を招くことになりかねません。ただ、しっかりと整備や運用ができれば、業務の効率化に大きく貢献してくれるため、取り組むことに大きな意義があります。

マニュアルの運用が上手くいっていない企業には、それだけ多くの無駄があります。担当者の方は今一度見直していただき、自社の効率化に貢献することを検討してみてください。

 

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